12月16日に「日本代表 2021強化方針・年間スケジュール記者発表」が行なわれ、なでしこジャパンの高倉麻子監督が登壇。2021年の目標としてもちろん「東京オリンピックの金メダル」獲得を掲げて、みんなで乾杯しようと呼びかけた。

上写真=終始、笑顔だったなでしこジャパンの高倉麻子監督。東京オリンピックに期待だ(写真◎JFA)

「選手が大好きなサッカーで世界一を」

「オリンピックには期待しかありません。多くの困難はあると思いますが、選手たちはそれをパワーに変えて、前向きにあきらめずに最後の1分1秒まで戦ってくれると思います。その先に金メダルがあると思っています。昨年もここで言わせてもらいましたが、金メダルを取って乾杯しましょう」

 なでしこジャパン(日本女子代表)の高倉麻子監督は力強くそう言葉にした。2020年の最大の目標だった東京オリンピックは延期。そのため、予定されていた強化活動は軒並みキャンセルとなった。

 しかし、10月から12月まで月に一度、キャンプを行うことができたのは大きかった。高倉監督もこんな風にこの1年を振り返った。

「今年は思いがけないコロナの蔓延で、たくさんの人が苦しみ、選手は大好きなサッカーの時間を奪われて、外向きのエネルギーが選手自身の内に内に入っていって、いろいろなことを考えさせられる1年になりました。サッカーの活動はなかなかできませんでしたが、10月、11月、12月と国内でキャンプができました。選手たちはサッカーができる喜びを爆発させるようにグラウンドで生き生きとプレーして、来年の東京オリンピックへの熱い思いはあるし、サッカーができることに感謝してプレーしているのが分かって、選手自身で『なでしこ号』を動かそうとしていることが分かりました。若い選手が多いので、1日1日成長してくれていることは、みんなの顔を見て確信になりました」

 活動機会の減少と反比例するように、キャンプで実際に顔を合わせることによって選手の成長への確信が高まった。

 金メダルを絶対目標に掲げるなでしこジャパンの2021年は、1月から月に一度のトレーニングキャンプ、あるいは国際親善試合を行いながらチーム力を高めて、7月下旬からのオリンピックに臨むスケジュールだ。女子サッカー界では9月からプロリーグであるWEリーグが開幕するため、日本サッカー協会の今井純子女子委員長も「JFA100周年の年にオリンピックに向かいます。男子同様、金メダルが目標です。2021年東京オリンピック再び世界のなでしこへ、そしてWEリーグへ。最高の波に乗れるように」と相乗効果に期待している。

 そして高倉監督は改めて、「世の中が大変な中で、サッカーに対して選手自身は深い深い思いを持ちながら過ごしてくれたと感じました」としみじみ。オリンピックに向けて「月1回のキャンプを組むことできるので、選手一人一人と話しながら、選手が大好きなサッカーで世界一を目指したい」と誓った。

 発表されたなでしこジャパンの2021年のスケジュールは次の通り。

◆1月26日〜30日 トレーニングキャンプ(Jヴィレッジ)
◆2月11日〜14日 トレーニングキャンプ(高円宮記念JFA夢フィールド)
◆2月14日〜26日 2021SheBelieves Cup(アメリカ)
◆3月15日〜21日 トレーニングキャンプ(高円宮記念JFA夢フィールド)
◆4月8日 国際親善試合(ユアテックスタジアム仙台)
◆11日 国際親善試合(会場未定)
◆5月11日〜17日 トレーニングキャンプ(Jヴィレッジ)
◆6月10日 国際親善試合(エディオンスタジアム広島)
◆6月13日 国際親善試合(カンセキスタジアム栃木)
◆6月28日〜7月5日 トレーニングキャンプ(高円宮記念JFA夢フィールド)
◆7月14日 国際親善試合(サンガスタジアムby KYOCERA)
◆7月21日〜8月6日 東京オリンピック
◆10月18日〜25日 FIFAインターナショナルウィンドウ
◆11月22日〜12月2日 FIFAインターナショナルウィンドウ


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