上写真=今季リーグ戦全試合に先発している小澤。チームを今季初の連勝に導くべく燃えている(写真◎石倉利英)
「ボールがネットの向こうにあるのは分かった」
当時首位の栃木シティとホームで対戦した前節、81分の決勝点は珍しい形から生まれた。左サイドでパスを受けた小澤がゴールライン近くまで運んでセンタリングを送ると、戻ってきた栃木シティDFマテイ・ヨニッチが頭に当てたボールが、ニアサイドのゴール方向へ。GKが懸命にかき出そうとしたが及ばず、ゴールインとなった。
1人で抜け出して「味方が間に合っていなかったのでタメを作ったら、そのときは誰かまでは分かっていませんでしたが、走り込んでくるのが少し見えたので、そこに合わせるように上げた」と振り返る。その後に一瞬、目を離したが「ボールがネットの向こうにあるのは分かったので『お、入った』と」思ったそうだ。
ただ、主審の笛が鳴ったため「オフサイドだったかと思って(得点が)認められたのか分からなくて、え? という感じだった」と当時の心境を明かす。喜ぶチームメイトが駆け寄ってきて、貴重な先制点が決まったことを実感したという。
1-0で勝ったものの「周りを生かすところと自分が生きるところで、自分が生きる方への意識が高過ぎた場面が多かった」との反省点も口にした。最下位は脱出したものの前節終了時点で19位と苦しい状況は続いており、ホーム連戦となる6月8日のAC長野パルセイロ戦で今季初の連勝を狙う。
前節まで今季リーグ戦全試合に先発し、チーム最長の1212分に出場して攻撃を引っ張る背番号7は「ホームでは今季負けなし(3勝3分け)で、すごく自信がある」ときっぱり。連勝したい、ではなく「連勝します」と力強く語った。
取材・写真◎石倉利英