上写真=長い浪人生活を経て決まった新天地で、土肥は精力的に練習に取り組む(写真◎石倉利英)
浪人期間中は1人で練習
広島ユース所属の高校3年生だった2019年9月にプロ契約を締結した土肥は、20年にJ1リーグ13試合、21年は6試合に出場したのち、22年からは他クラブへ期限付き移籍。22年は水戸ホーリーホック、23年はヴァンフォーレ甲府とFC今治、昨季は栃木SC(育成型期限付き移籍)と今治でプレーしたが、昨季終了後に広島、今治とも契約満了となった。
現役続行を目指してトライアウトに参加し、今年に入ってJクラブとJFLクラブの練習に参加した。「Jリーグの舞台でやりたかった」との思いの中で新天地が決まらず、「サッカーを頑張れるかといったら気持ち的に微妙で、続けようか本当に迷った」と振り返る。
地元の大阪にいた浪人期間中は、1人でボールを蹴ったり走ったりしてコンディション維持に努め、友人を誘ってボールを蹴ったこともある。そうするうちに鳥取から声が掛かって3月末に約1週間、練習に参加し、4月22日の加入発表に至った。
チーム練習は久しぶりで、「全然違いますね」と笑顔。明治安田J3リーグで最下位と苦戦が続く鳥取の救世主となる働きが期待されており、「アンカーに求められているのは縦パス、前につけるパスで、それは自分の特徴でもある。スムーズにチームに入れていると思う」と語る。
サッカーを続けるチャンスをもらった鳥取に「少しでも貢献したい」と意気込む。「違うチームで見返したい気持ちもあるし、また広島でプレーしたい気持ちも少しある。それも力にしてやっていきたい」と言葉に力を込めていた。
取材・写真◎石倉利英