鹿児島ユナイテッドFCのDF杉井颯が、4月20日の明治安田J3リーグ第10節で2021年に在籍したガイナーレ鳥取との古巣対戦に臨んだ。かつての練習拠点で思い出もよみがえる中での一戦は、自分自身も惜しいシュートを放つなど優勢に進めたがスコアレスドロー。試合後は、競り合った展開で勝利をもぎ取る必要性を再認識していた。

上写真=古巣対戦に臨んだ杉井。かつての練習拠点でポスト直撃の惜しいシュートも放った(写真◎石倉利英)

■2025年4月20日 J3リーグ第10節(@ヤジン:観衆2,713人)
鳥取 0-0 鹿児島

「攻撃で違いを出せる選手に」

 この日の会場は鳥取が練習拠点としている米子市のオールガイナーレYAJINスタジアム。アウェーチームのロッカールームは普段、鳥取の選手が使用しており、2021年に柏レイソルからの育成型期限付き移籍でプレーしたときは杉井も使用していて「入った瞬間、なつかしいと思った」という。

 長野時代に鳥取と対戦したことはあるが、会場は鳥取市のAxisバードスタジアムだったため、かつて生活した米子市に試合で来るのは4年ぶり。前日に宿泊して「街並みもなつかしかった」と思い出に浸りつつ、ゲームキャプテンとしてキャプテンマークを巻いて古巣との対戦に臨んだ。

 左サイドバックから機を見て攻撃に参加してチャンスをうかがった。38分には敵陣でのボール奪取後にゴール前に侵入し、エリア内左サイドからこぼれ球を左足で狙ったが、左ポストに当たって決まらず。「当たり損ねが逆に良い感じになりましたが、ちゃんと当たらないとダメ」と課題を挙げた。

 鹿児島はこれも含めて前後半で計4回、シュートやクロスのこぼれ球がクロスバーやポストに当たり、優勢に進めながらも0-0の引き分け。「シュートは(公式記録で)14本打っていて、自分自身も含めてポストに当たるシーンも何回かあったので、そういうのを決め切らないと上には行けない」と厳しい表情を浮かべた。

 鹿児島は今節を終えて4勝5分け1敗の3位と、1年でのJ2復帰に向けて上位につけているものの、5引き分けがリーグ最多タイで、勝ち点1を3にするチーム力が求められている。「自分の特徴は攻撃なので、攻撃で違いを出せる選手になりたい」と語る24歳は、「自分が周りの選手と違うところは、縦パスを差し込んで、もう一度(スペースに)もぐり込んだり、斜めにパスを差し込んだりするところ。いま(鹿児島に)いる選手には、そういうプレーをする選手がいないので、本数を増やしていけたら」と今後のチームへの貢献をイメージしていた。

取材・写真◎石倉利英


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