上写真=7月22日の次節に向けて練習を重ねる小澤(写真◎石倉利英)
「結果にこだわってやっていきたい」
7月16日の明治安田生命J3リーグ第18節でAC長野パルセイロと対戦した鳥取は、10分に先制したものの、13分と83分の失点で逆転されていた。89分、ドリブルで突破したMF田村亮介がエリア外左サイドでファウルを受け、FKを獲得。ここで田村は、いつも直接FKの練習をしている小澤に「お前が狙え」と伝えたという。
試合終了間際のチャンスでキッカーを託された小澤は「決めなければいけなかった。ラストチャンスという時間帯だったので、プレッシャーを感じていた」と振り返る。練習ではニアサイドを狙うことが多いが、「距離と角度、壁の位置から考えて、ニアサイドは無理そうだった」という判断でファーサイドを選択した。
「スピードがあるボールを蹴れば入ると思った」との意図で直接シュートを放つと、右上スミのクロスバーに当たったボールは下に落ち、ゴールラインを割って同点ゴール。90+3分に追い付いた鳥取はアウェーで勝ち点1を獲得し、先輩に託されたFKを鮮やかに決めた小澤は、第2節と第3節での2試合連続ゴール以来、リーグ戦15試合ぶりの得点となった。
第2節のゴールはプロ入り2年目のJリーグ初ゴールで、第4節ではオフサイドで取り消されたものの、3試合連続ゴールとなりそうな場面を作るなど、シーズン序盤は得点力の覚醒を感じさせていた。その後はゴールから遠ざかったものの、練習を重ねていたFKで貴重な働き。それでも「オープンプレーで取れていない。周りとの連係からゴールを決めることができていないので、もっと高められるように頑張りたい」と意気込む。
7月22日の第19節はホームで、いわてグルージャ盛岡と対戦する。リーグ前半戦最後の一戦で、鳥取は今季ホーム初勝利を目指す。「自分のドリブルや攻撃で違いを出したい」と語った小澤は「自分が結果を出せば、チームの勝利もついてくる。結果にこだわってやっていきたい」と決意を新たにしていた。
取材・写真◎石倉利英