7月9日の明治安田生命J3リーグ第16節で、ガイナーレ鳥取とギラヴァンツ北九州が対戦。前半に先制した北九州に対し、後半は鳥取が押し気味に進めて一度は同点としたが、北九州が終盤に勝ち越しゴールを奪い、2試合ぶりの勝ち点3をつかんでいる。

上写真=北九州が鳥取に競り勝ち、アウェーで勝ち点3をつかんだ(写真◎石倉利英)

■2022年7月9日 J3リーグ第16節(@Axis:観衆1,203人)
鳥取 1-2 北九州
得点者=(鳥)澤上竜二
    (北)佐藤亮、高澤優也

・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF魚里直哉、長井響、鈴木順也、丸山壮大、MF田村亮介、世瀬啓人、新井泰貴、小澤秀充(67分:小田垣旋)、FW田口裕也(86分:髙尾流星)、澤上竜二

・北九州メンバー◎GK加藤有輝、DF河野貴志、藤原広太朗、乾貴哉、藤谷壮(HT:池髙暢希)、MF西村恭史(82分:本村武揚)、佐藤亮、六平光成(61分:前田紘基)、藤川虎太朗(61分:平山駿)、FW髙澤優也、前川大河(77分:中山雄希)

85分に勝ち越しゴール

 午前中から断続的に雨が降り続いた鳥取市は、キックオフ前にはやんだものの、後半になると激しく降る時間帯も。体感の気温は試合終了時でもあまり下がらず、公式記録で気温27・5度、湿度80パーセントという蒸し暑さの中での一戦となった。

 序盤から両チームともサイドアタックを中心にゴールを目指すものの、決定機を作るには至らず。主導権争いが続く中で、32分に均衡を破ったのは北九州だった。鳥取MF小澤が左サイドを突破して上げたセンタリングが中央に合わず、拾った北九州が右サイドに展開して、藤川が縦に走る髙澤にロングパス。抜け出した髙澤が切り返して鳥取DF鈴木をかわし、センタリングを送ると、ファーサイドから走り込んできた佐藤が右足で蹴り込んだ。

 鳥取も34分、右サイドで田口からのパスを受けた田村がファーサイドにセンタリングを送ったが、飛び込んできた澤上には合わず。38分には左からのFKを鈴木がヘッドで落とし、丸山が右足ボレーで合わせたものの、枠を捉えることができず、北九州の1点リードで前半を終えた。

 前半唯一のシュートで先制した北九州だが、後半に入ると鳥取に押し込まれるように。天野賢一監督が「前半からの疲労感が強かった感じはした」と振り返る状況で、ボールを奪っても前に出ていく動きが鈍く、奪い返されて攻め込まれる場面が増えていった。

 鳥取はゴールに近づいてからのプレーの精度が低く、なかなかチャンスを生かせなかったものの、67分に同点とする。CKのセカンドチャンスで、田村が左サイドから上げたセンタリングに澤上がヘッドで合わせ、北九州GK加藤に触られながらもゴールにねじ込んだ。

 その後は北九州も髙澤や前川が惜しいシュートを放ち、鳥取は良い形でのボール奪取から攻め込む場面を作ったが、次の1点を奪ったのは北九州。85分、敵陣で鳥取の世瀬からボールを奪って左サイドに展開、乾が中央にセンタリングを送ると、中央に飛び込んだ髙澤がヘッドで合わせた。

 その後は鳥取も懸命の反撃を見せるが、フィニッシュに至るプレーの精度は低いままで決定機を作れず、そのまま北九州が勝って2試合ぶりの勝利。天野監督は課題も指摘しつつ、「チーム全体がサブの選手も含めてつながりながら、追い付かれたけれど、勝ち越しまでもっていく。なかなかこういう試合がなかったので、成長が見られたと思っている」と競り勝ったチームの頑張りを評価していた。

現地取材・写真◎石倉利英


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