ガイナーレ鳥取DF小林陸玖が、悔しさを胸に成長を期している。プロ1年目の今季、まだ公式戦での出場機会がなく、ベンチ入りも一度だけ。同期の活躍に刺激を受けながら、同じ舞台でプレーすることを目指す日々だ。

上写真=プロデビューに向けて練習に取り組む小林(写真◎石倉利英)

「ベンチで指をくわえて見ているだけ」

 東海大付高輪台高(東京)から東海大に進み、今季から鳥取でプレーするルーキーの小林は、明治安田生命J3リーグ第8節終了時点(2試合未消化のため計6試合)でベンチ入りの経験がない。そんなシーズン序盤を「リーグ戦で一度もベンチに入れていない。それが自分の現状」と悔しそうに語った。

「課題は明確で、足元の技術。初歩的な止める・蹴るが、周りを見てもチームで一番下手だと感じている」という。持ち味の力強いディフェンスに加え、最終ラインからの配球でも力を発揮するために「練習から突き詰めてやっていかないと、差は縮まらない」との意識でレベルアップに努めている。

 リーグ戦でのベンチ入り経験はないが、4月24日に行なわれた天皇杯の鳥取県代表決定戦、Yonago Genki SC戦でプロ初めてのベンチ入り。試合前の練習などで初めてAxisバードスタジアムのピッチに立ち、「雰囲気が良くて、ファン・サポーターの方々が見てくれている前でプレーできたら気持ちいいだろうと思った」と振り返る。

 チームは5-0で勝ち、大卒の同期であるMF丸山壮大とMF小澤秀充がプロ初ゴールを決めた一方で、小林に出場機会は訪れず。「ベンチで指をくわえて見ているだけ。試合に出ている選手が輝いて見えた」と悔しさをかみ締め、「次は自分がピッチに立ちたい。貪欲に狙っていきたいです」と力強く言った。

 小林、丸山、小澤に加え、DF長井響、MF馬場琢未、MF文仁柱がいる大卒ルーキー6人のうち、最も多くの出場機会を得ているのは丸山。小林は「一番身近にいるマルが試合に出て、スタンドから見ていても戦っているし、気合が入っているのが分かる。負けていられない」との刺激を胸に、プロデビューへの決意を新たにしていた。

取材・写真◎石倉利英


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