Y.S.C.C.横浜DF大城蛍が、昨季プレーしたガイナーレ鳥取の攻撃陣に立ちはだかった。10月17日の明治安田生命J3リーグ第23節に先発出場。粘り強い守備で成長ぶりを見せつけ、今後のさらなる上位進出を見据えている。

上写真=昨季プレーした鳥取との一戦に臨んだ大城(写真◎石倉利英)

■2021年10月17日 J3リーグ第23節(@Axis:観衆739人)
鳥取 1-2 YS横浜
得点:(鳥)石川大地
   (Y)宗近慧、菊谷篤資

「本気で昇格するという気持ちで戦っている」

 試合後のオンライン会見で「めちゃくちゃ、いろいろな思いがありました。結果で恩返ししたいと思っていたので、勝利できて、(鳥取のファン・サポーターに)あいさつすることができて、うれしいです」と喜びを語った。昨季プレーした古巣との一戦に先発出場した大城は、3バックの一角で持ち味の激しい守備を披露。チームは前半に先制されたものの、残り10分を切ってからの2得点で2-1の逆転勝利を収めた。
 
 浦和レッズユースから2019年にトップチームに昇格し、2年目の昨季は鳥取に期限付き移籍。J3のクラブで実戦経験を積みたいところだったが、開幕からベンチ入りすらできない状態が続いた。後半戦に入り、わずかにチャンスを得たものの、リーグ戦出場は3試合、計85分間のみ。この日の会場となったホームのAxisバードスタジアムでは、わずか1分間しかプレーできなかった。
 
 YS横浜に育成型期限付き移籍した今季は対照的に、開幕から多くの出場機会をつかんでいる。この日、並々ならぬ決意で鳥取での試合に臨んでいることは、すぐに分かった。開始30秒、鳥取FW大久保優と空中戦で激しく競り合う。「みんな知っている選手だし、特に大久保優選手は、いろいろお世話になった先輩。試合前から決めていたので、ちゅうちょせずにいきました」というプレーはファウルとなったものの、「自分の基準として、絶対にいくと決めていた」との思いを表現した。
 
 37分にFKを直接決められて先制されたが、その後のピンチをしのいだ。「先制されてもいけるぞ、という雰囲気がある」とチーム状況について語り、「最近はセットプレーでしか点は取られていない。チームとしてやるべきことがはっきりしているので、焦らずに戦うことができた」と勝機を引き寄せた戦いを振り返った。
 
 浦和に復帰し、赤いユニフォームを着て活躍することが当面の目標とはいえ、YS横浜への思いは強い。「今年は結果を残すシーズン。可能性がある限り、全勝して、本気で昇格するという気持ちで戦っている」と残り7試合を見据え、「まだ何も決まっていない。可能性がある限り、勝ち続けて頑張りたい」と表情を引き締めていた。

現地取材・写真◎石倉利英


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