いわてグルージャ盛岡のルーキー、MF加々美登生が3月21日のガイナーレ鳥取戦でJリーグデビュー。味方に退場者が出た状況で交代出場して貴重な経験を積み、今後のさらなる活躍を誓っている。

上写真=交代出場でJリーグデビューを飾った加々美(15番、写真◎J.LEAGUE)

■2021年3月21日 J3リーグ第2節(@Axis:観衆1,253人)
鳥取 1-1 岩手
得点:(鳥)新井光
    (岩)石井圭太

「成長していると感じている」

 Jリーグデビューの瞬間は72分に訪れた。岩手は前半に先制しながらも66分に失点し、直後の67分にはMF中村太亮が2回目の警告を受けて退場処分に。10人の状況で、加々美は3人同時交代の一人として送り込まれ、中盤の一角に入った。

 試合後のオンライン会見では「1-1の状況で、まず守備でやられないことを意識しました。攻撃面は数少ないチャンスの中で、自分が、より前に出ていくことを狙っていた」と振り返った。アウェーで数的不利という状況を考えれば、まずチームとして目指すのは引き分け。実際、その後の岩手はボール支配率で圧倒され、加々美も守備に追われることになったが、粘り強くボールにアプローチするなど奮闘し、勝ち点1獲得に貢献した。

 ヴァンフォーレ甲府U-15、同U-18、桐蔭横浜大を経て今季加入したルーキー。開幕戦ではベンチ入りしたものの、出場機会はなかった。大卒の同期では近畿大出身のMF増田隼司が、この日の64分に交代出場し、ひと足早くJリーグデビュー。開幕から2試合連続スタメンのMF栗島健太、鳥取戦が初スタメンだったDF小野田将人など、新加入選手が次々と先に出場機会をつかんだ。

 それでも「開幕前からキャンプで新加入選手が良いプレーをしていて、自分も刺激を受けながら成長している」と、確かな手応えをつかんでいると語る。プロとしての第一歩を踏み出し、「デビューすることができて、とりあえずホッとしています」と安堵の表情を浮かべた。

「いわてグルージャ盛岡のサッカーは、競り合いや対人の強さ(が求められる)。自分には戦う部分が必要だと思っていて、成長していると感じています」という。秋田監督は「ハードワークとスピードを見せてくれたので、今後、非常に楽しみな存在になると思います」と期待を寄せた

 開幕からアウェー2連戦だった岩手は3月28日の第3節、ホーム開幕戦でAC長野パルセイロと対戦する。加々美は「自分は新加入選手なので、出場する機会があれば、どんどん良いプレーを出して、得点やアシストなど、結果にこだわっていきたい」と力強く語り、さらなる活躍を誓っていた。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE、石倉利英


This article is a sponsored article by
''.