3月21日の明治安田生命J3リーグ第2節で、ガイナーレ鳥取と、いわてグルージャ盛岡が対戦。前半に岩手が先制、後半に鳥取が追い付き、岩手は直後に退場者を出したが、粘って敵地で勝ち点1をつかんだ。

上写真=雨が降る中で激しい攻防を繰り広げた鳥取と岩手(写真◎石倉利英)

■2021年3月21日 J3リーグ第2節(@Axis:観衆1,253人)
鳥取 1-1 岩手
得点:(鳥)新井光
    (岩)石井圭太

・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF小牧成亘(81分:大久保優)、石田侑資、鈴木順也、石井光輝、MF新井泰貴、可児壮隆、安藤一哉、新井光、魚里直哉(88分:妹尾直哉)、FW田口裕也(57分:石川大地)
 ※実際のポジションで表記

・岩手メンバー◎GK土井康平、DF小野田将人、牟田雄祐、脇本晃成、MF石井圭太、栗島健太(64分:増田隼司)、有永一生、中村太亮、西田恵(72分:加々美登生)、中野雅臣(72分:モレラト)、FW韓勇太(72分:ブレンネル)
 ※実際のポジションで表記

30分近くを10人で戦う

 前日からの雨が断続的に降り続く中で行なわれた鳥取のホーム開幕戦。鳥取の宮川侑也コンディショニングトレーナーが、今季開幕戦2日前の3月12日に亡くなったことを受けて、キックオフ前には黙とうが捧げられ、鳥取の選手・スタッフは喪章を着用して試合に臨んだ。

 前半は、秋田豊監督が「立ち上がりで非常に良い(試合への)入りをして、内容は非常に良かった」と振り返った岩手が主導権を握る。右サイドを中心に攻め込み、センタリングからFW韓勇太やMF中村がヘッドで狙って鳥取のゴールを脅かした。

 岩手はセカンドボールへの反応でも鳥取を上回って押し気味に進め、39分には先制点を奪う。CKのセカンドチャンスを鳥取にはね返された後のこぼれ球を、MF石井が拾ってミドルシュート。寄せが遅れた鳥取の守備網を破ったボールが右サイドのネットを揺らした。

 後半も最初にチャンスを作ったのは岩手。53分にうまくパスをつなぎ、最後はエリア内左サイドでフリーになったMF中野が左足で狙ったが、大きく上に外れて決まらなかった。

 なかなか良い形を作れない鳥取は、57分にFW田口に代えてFW石川を投入。石川のパスを受ける動きに周囲が反応し、徐々に攻撃のリズムが好転した。66分にはMF安藤と石川のパス交換で右サイドを崩し、石川の折り返しをMF新井光が蹴り込んで1-1の同点とする。

 再開直後の67分、岩手はMF中村が警告を受け、前半の警告と合わせて退場処分に。数的優位となった鳥取はその後、ボール支配率で圧倒して逆転を狙うが、守りを固めた岩手の前に決定機を作れない時間が続く。

 何とかこじ開けようとする鳥取は、88分にMF可児がエリア内から狙ったが、岩手GK土井がファインセーブ。後半アディショナルタイムの90+1分にはFW石川がFKを直接狙ったものの、わずかに右に外れて決まらず。結局、そのまま1-1の引き分けに終わった。

 攻めあぐねて優位な状況を生かせなかった鳥取に対し、岩手はアディショナルタイムも含めて30分近くを10人で戦いながら、粘って耐え抜いて勝ち点1を獲得。秋田監督は「10人になって、アウェーでドローで終わったのは価値がある。非常に苦しい状況を乗り越えた選手たちを褒めてあげたい」と奮闘を称えた。

現地取材・写真◎石倉利英


This article is a sponsored article by
''.