ガイナーレ鳥取DF井上黎生人が、同期との初対戦に燃えている。9月27日に対戦するFC今治のFW林誠道は、昨季までのチームメイト。連敗脱出に向け、かつての仲間を封じ込めて無失点を目指す。

上写真=今治戦に向けて9月24日の練習を消化した井上(写真◎石倉利英)

粘り強く、我慢強く

「昇格のためには、必ず無失点で勝たなければいけないと思っていた試合。防ぐことができた失点でした」

 ガイナーレ鳥取DF井上黎生人は、前節の試合を悔しそうに振り返る。9月22日の明治安田生命J3リーグ第17節で、鳥取はSC相模原に0-1で敗戦。ゴール前のこぼれ球を蹴り込まれた失点シーンは、井上もブロックしようとしていたが、左足のわずか上をボールが抜けてゴールを割られた。

 鳥取は第16節で首位のブラウブリッツ秋田に0-4で敗れており、今季初の連敗で3位から4位に後退。次節からシーズン後半戦に入るのを前に、井上は「前半戦は僅差の試合が多く、相手に助けられた部分もあった。最近は勝利をつかめなくなっているので、後半戦も粘り強く、我慢強く守っていかなければいけない」ときっぱり語った。

 後半戦の初戦となる9月27日の第18節は、アウェーでFC今治と対戦する。勝利が第一なのは当然として、それとは別に井上が楽しみにしているのが、今治のFW林誠道とのマッチアップだ。

 井上は鹿児島実高(鹿児島)から、林は大阪産大附高(大阪)から、ともに2015年に鳥取に加入した同い年の同期。それぞれ試合出場から遠ざかった時期もあるものの、少しずつ成長を遂げて迎えた5年目の昨季は、井上がチーム唯一のリーグ戦全試合フルタイム出場、林はチーム最多の11得点と、攻守の主軸として活躍した。

 林が移籍した今季、鳥取は7月の第6節で今治と対戦したが、井上がフル出場したのに対し、林は負傷でベンチ外。今治のホームゲームとなる今回、井上は前節まで全試合に先発出場、林も6試合連続で先発出場しており、初対戦の可能性は高そうだ。

「一緒に5年間やってきて、相手として戦うのは初めて。楽しみです」と語った井上は、すぐさま続けて「やらせない、決めさせない。しっかり勝って後半戦のスタートを切りたいです」と言葉に力を込めた。連敗脱出へ、昇格争いへの生き残りへ、かつての仲間を封じて勝利への道を切り開く。

取材・写真◎石倉利英


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