カターレ富山の田中佑昌が、自身の節目を祝うゴールを決めた。8月23日のFC今治戦で勝利に大きく近づく3点目を奪い、得点後には珍しいシーンも。2試合連続ゴールでチームの4位浮上に貢献した。

上写真=先発でJリーグ通算500試合出場を達成した田中(写真◎KATALLER TOYAMA)

■2020年8月23日 J3リーグ第11節(@夢スタ:観衆1,333人)
今治 0-3 富山
得点:(今)なし
    (富)戸高弘貴、大谷駿斗、田中佑昌

CKをヘッドで合わせる

 勝利に大きく近づくカターレ富山の3点目のゴールは、77分に生まれた。MF戸高弘貴の左CKを、DF田中佑昌がファーサイドからヘッドで合わせる。田中は鹿児島ユナイテッドFCと対戦した前節も、後半アディショナルタイムにCKからヘディングで同点ゴールを決めており、2試合連続ゴールとなった。
 
 田中はベンチへと走り、控えメンバーたちと喜びを分かち合った。ここまではよく見るシーンだが、珍しかったのは、その後。CKが蹴られる前からDF林堂眞との交代が決まっており、ピッチに戻らず、そのまま退くことに。「交代することは分かっていなかった」と笑った田中にとっては、ラストプレーでの活躍となった。
 
 昨季までにJ1通算120試合、J2通算372試合に出場し、J3通算8試合目の出場となったこの日、Jリーグ通算500試合出場を達成した。安達亮監督は試合前のミーティングで「チームメイトの区切りの試合なのだから、絶対に勝たなければいけない」と選手たちを鼓舞したと明かす。田中も「試合前に亮さんが、僕の500試合なので『必ず勝つぞ』と言ってくれて、そういう試合でチームが勝ち、得点できたのはよかった」と周囲の気持ちを喜んだ。
 
 右サイドバックに入り、ビルドアップへの参加、機を見た攻め上がりなどで効果的なプレーを見せた。「前半は特に、自分たちのリズムでできていたので、焦らずにやっていて先制できたことが大きかった」と試合展開を振り返り、自らのゴールは「前節もCKから取ったので、今日もどこかのタイミングで来ると思って狙っていた」という。

 15時キックオフの試合で、「前半からすごく暑かったので、自分たちがボールを持つ時間を長くしたい思いがあった」と語る。結果として相手に大きなチャンスを作らせず、「みんな最後までハードワークして頑張った」とチーム全体のパフォーマンスを評価した。

 富山は前節終了時点で6位だったが、5位だった今治と入れ替わり、4位に浮上した。試合終了間際の同点ゴールで追い付いた前節を踏まえて「あそこで最後に追い付けたことが、この試合の勝ちにつながったと思う」と語った田中は、「この勝ちを次の試合につなげるようなサッカーをしていきたい」と、さらなる上位追撃、J通算501試合目以降を見据えていた。

現地取材◎石倉利英 写真◎KATALLER TOYAMA


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