ガイナーレ鳥取は7月25日の明治安田生命J3リーグ第6節で、FC今治に2-1で逆転勝ち。同点ゴールを決め、守備でも貢献したDF石井光輝は、チームの好調に手応えをつかみつつ、さらなる成長を期している。

上写真=30分の同点ゴールのシーン。左足を振り抜いた石井のシュートが相手選手に当たってコースが変わると、視線の先のボールがGKの逆を突いて決まった(写真◎石倉利英)

■2020年7月25日 J3リーグ第6節(@Axis:観衆905人)
鳥取 2-1 今治
得点:(鳥)石井光輝、三沢直人
   (今)玉城峻吾

「僕たちは成長していくチーム」

「タフな試合になることは分かっていました」とDF石井光輝が振り返ったように、ガイナーレ鳥取にとっては厳しい試合だった。FC今治とのホームゲームは12分に先制され、自分たちの攻撃はミスが重なり、思うように形にならない苦しい展開。だが「自分たちのゴール前と相手ゴール前の、ちょっとしたところで勝負が決まる。守備では体を張り、攻撃は最後のところで全員で取れてよかった」という石井のコメント通り、鳥取は少ないチャンスを生かして2得点を挙げ、2-1の逆転勝利を収めた。

 30分に自身が決めた同点ゴールは、運も味方につけた。ゴール前中央でMF安藤一哉が相手選手に倒された後のこぼれ球が、石井の足元へ。左に持ち出して左足を思い切り振り抜くと、今治MF橋本英郎がブロックしたボールのコースが変わり、GK修行智仁の逆を突いて右サイドに決まった。

 昨年10月のザスパクサツ群馬戦でプロ初ゴールを決め、1-0の勝利に貢献して以来のJリーグ通算2得点目。「みんなに『ネンイチ(1年に1回)のゴール』と言われている」と笑った石井は「今季は2点、3点、4点と取れるように頑張りたい」と、さらに笑顔で抱負を語った。このゴールで息を吹き返した鳥取は、後半に逆転ゴールを奪い、終盤は相手の猛攻をしのいで2-1で逃げ切った。

 関西大から2017年に鳥取に加入。18年は負傷の影響もあってJ3リーグで1試合の出場にとどまるなど、苦しい時期もあった。だが4年目の今季は3バックの一角で開幕からフル出場を続ける。この日は終盤に味方の負傷を受けて左サイドから右サイドに移り、粘り強い守りで守備でも勝利に貢献した。

 鳥取は第3節から4連勝を飾り、2位タイと好調を持続している。「僕たちは練習や試合を通じて成長していくチームだと思う。1試合1試合、自分たちが成長していくという気持ちを持ってやっている」と語る石井は、「相手がスカウティングをしてきても、それを上回る自分たちを見せられるようにやっています。それで4連勝できているのは、とても良いこと」と胸を張った。次節は同じ5勝1敗で2位タイのロアッソ熊本とのアウェーゲーム。これまでと同じように、まず守備で、チャンスがあれば攻撃でも、チームの勝利への貢献を追求していく。

現地取材・写真◎石倉利英


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