7月19日の明治安田生命J3リーグ第5節で、ガイナーレ鳥取がカマタマーレ讃岐を1-0で下した。3連戦を3連勝とした鳥取は2位に浮上。讃岐は対照的に2連敗、今季1分け4敗の未勝利と苦しい状況が続いている。

上写真=蒸し暑い中での一戦は、鳥取が後半開始直後の決勝点で競り勝った(写真◎石倉利英)

■2020年7月19日 J3リーグ第5節(@Axis:観衆765人)
鳥取 1-0 讃岐
得点:(鳥)坂井大将
     (讃)なし

・鳥取メンバー◎GK田尻健、DF上松瑛(80分:安藤一哉)、井上黎生人、石井光輝、MF小牧成亘、新井泰貴、可児壮隆(HT:新井光)、魚里直哉、FW坂井大将(89分:世瀬啓人)、三沢直人、田口裕也(83分:西山雄介)

・讃岐メンバー◎GK清水健太、DF柳田健太、竹内彬、西野貴治、薩川淳貴、MF池谷友喜(60分:神谷椋士)、森川裕基、高木和正(72分:岩本和希)、下川太陽(60分:川﨑一輝)、FW林友哉(72分:栗田マークアジェイ)、重松健太郎

後半開始直後に決勝点

 会場のAxisバードスタジアムがある鳥取県鳥取市はこの日、最高気温が32.9度まで上がった。試合開始の約2時間前からは雲が空を覆い、日差しはなくなったものの、ピッチレベルで70パーセントという高い湿度も相まって非常に蒸し暑く、3連戦の最後となる両チームにとっては過酷なコンディションとなった。
 
 試合は前半、讃岐がセットプレーを中心に多くのチャンスを作った。22分には右CKからゴールに迫り、最後はエリア内からMF池谷が右足で狙ったが、クロスバーに当たって決まらず。35分には右サイドからのFKを、右足アキレス腱断裂の負傷から復帰し、昨年3月以来の先発出場となったDF西野がヘッドで合わせたが、鳥取GK田尻に防がれ、さらにこぼれ球を狙ったMF森川のシュートも田尻に止められるなど、なかなかネットを揺らせない。
 
 前半を何とか0-0でしのいだ鳥取は、後半開始直後に先制点を奪った。ハーフタイムの交代で出場したMF新井光が、左サイドをドリブルで駆け上がると、カットインで内側に切れ込みながら3人をかわし、右サイドからエリア内に走り込んだMF坂井にパス。「素晴らしいパスだったので、決めるだけだった」と語る坂井が難なく決め、後半開始わずか25秒で均衡を破った。
 
 これで勢いづいた鳥取は、その後も讃岐ゴールに迫ったが、69分のFW田口のシュートが左ポストに当たるなど、チャンスを物にできない。讃岐は終盤、選手交代で攻撃を活性化して同点を狙ったが、鳥取は体を張って守り、そのまま1-0で逃げ切った。
 
 鳥取は7月12日のG大阪U-23とのアウェーゲームに3-1で勝利した後、鳥取に戻らず鹿児島に向かい、中2日で臨んだ15日の鹿児島ユナイテッドFC戦に2-1で勝利。さらに中3日で迎えた今節の勝利で3連勝として、2位に浮上した。髙木理己監督は「県外で過ごす時間が長いのは、控え選手にとってコンディション調整が非常に難しい。しかし鹿児島から帰ってきて最初の練習で、難しい調整をしっかりやっていたことを示してくれた」と語り、「今日は90分間のピッチだけでなく、難しい状況の中、全員で必死に準備してきたことが勝ちにつながったと考えている」と選手たちを称えた。
 
 一方、讃岐は前節に続く2連敗となり、今季1分け4敗と依然未勝利。望月一仁監督は前節から先発6人を入れ替えた理由を「3連戦だったので、コンディションの良い選手を使って流れを変えたいと思っていた。サイドから押し込むことは、かなりできたと思う」と説明した。「決定的な場面を決め切れないのは、まだまだ力不足」と課題を挙げた指揮官は「残念な結果になってしまった。もう一度、自分たちのサッカーをやるしかない」と、ホームに戻ってロアッソ熊本と対戦する次節に向けて、懸命に前を向いていた。

現地取材・写真◎石倉利英


This article is a sponsored article by
''.