FC岐阜は5日、昨季チームに在籍していたDF横山知伸の現役引退を発表した。川崎F、大宮、札幌などで活躍してきた横山は、18年に脳腫瘍が見つかり摘出手術を受けたのち、治療を経て昨年9月から岐阜でプレーしていた。J1・J2通算成績は210試合出場10得点。

上写真=現役引退を発表したDF横山知伸(写真◎J.LEAGUE)

一昨年に脳腫瘍の手術

 現在34歳の横山は、高校時代は帝京高でインターハイ優勝を経験。1年間の浪人生活を経て一般入試で早稲田大に入学し、同期の兵藤慎剛(仙台)、山本脩斗(鹿島)、鈴木修人(鹿島スカウト)らとともに4年時にはインカレ制覇を達成した。

 卒業後は大手証券会社の野村證券への就職が決まっていたが、川崎Fからオファーが届き、内定を断ってプロ入りを決断。2008年から11年まで川崎Fに所属し、その後はC大阪、大宮、札幌、熊本、岐阜でプレーした。そして昨季限りでの引退を決断し、岐阜のクラブ公式サイトでコメントを発表した。

「昨シーズンをもって、現役生活を終えることにしました。これまでの選手生活を振り返ると、子どもの頃から夢見ていたプロサッカー選手として12年間、楽しい時間を過ごす事ができました。もちろん苦しい時もありましたが、スポンサー企業様・社長をはじめ、クラブスタッフ・監督・コーチ・チームメイト、そしてファン・サポーターの皆さんからの熱く温かいご声援が支えとなり、ここまで12年間やってくることができました。その全ての方に感謝しかありません」

 約1年前、横山は引退の危機にあった。札幌との契約が満了した直後の2018年の年末、体調不良を訴えて病院へ救急搬送され、検査の結果、脳内に腫瘍が見つかり摘出手術を受けた。当時を振り返り、次のようにコメントしている。

「2018年末に脳腫瘍が見つかった時は、まさに青天の霹靂でした。しかしその時『もう無理だ』と思っていたプロサッカー選手に戻れた事は誇らしく思います。これもひとえにお世話になった病院の先生、退院からリハビリに付き合ってくれた石神井マメックス、帝京高校サッカー部、励ましてくれた先輩、友人、家族などいろいろな人に支えられながら、病気を乗り越え再び選手としてスタジアムに戻ることが出来ました。FC岐阜では皆さんが温かく受け入れてくれました。去年途中からの加入となりましたが、残留の力になれず申し訳なく思っています。今シーズンでの昇格を陰ながら応援しています」

 約半年の治療を経て、昨年9月に加入した岐阜では公式戦に出場することはなかったが、“現役復帰”を果たせたことに胸を張った。自分を受け入れてくれた岐阜への感謝の思いを伝え、そして最後に引退後の抱負を述べた。

「今後は、自分を成長させてくれ、素晴らしい方々に出会わせてくれたサッカー界に恩返しをしていけたらと考えております。今まで培ってきた経験を活かし、さらに知識を上積みしながら優秀な選手を輩出できる指導者になれるよう頑張っていきます。最後に、ここに綴りきれないほどの感謝の想いを込めて、引退の挨拶と変えさせていただきます。12年間、本当にありがとうございました」

 浪人生活、就職辞退、そして脳腫瘍からの復活。人とは違うサッカー人生を歩んできた横山だからこそ、指導者として伝えられることがあるはずだ。

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