明治安田生命J2リーグ第39節で10月1日、首位のアルビレックス新潟はモンテディオ山形とのアウェーゲームで引き分けて、今節での昇格はなくなった。前半、山形に押し込まれて先制され、シュートもゼロという展開に、後半から登場した谷口海斗が奮起して同点弾。しかし、勝利を手にできずに悔しさを隠さなかった。

上写真=85分、谷口海斗(左)が決めて新潟がようやく同点に追いついた(写真◎J.LEAGUE)

■2022年10月1日 J2リーグ第39節(NDスタ/12,072人)
山形 1-1 新潟
得点者:(山)ディサロ燦シルヴァーノ
    (新)谷口海斗

「後ろに重かったので、ギアを上げて」

 先制されながらも追いついて、勝ち点1をもぎ取るゴールを決めたというのに、谷口海斗はぶ然としていた。

「勝ちにつなげられなかったので、非常に悔しいです」

 アルビレックス新潟がこのモンテディオ山形とのアウェーゲームに勝って、翌2日にファジアーノ岡山が引き分け以下ならJ1昇格が決まる。

 しかし、それが足かせになったか、前半の新潟の選手はぎこちなかった。山形に主導権を握られ、松橋力蔵監督も「消極的な入りになって、気持ちとアクションが結びつかなかった」と認める重たさだった。

 それを打ち破るために、後半開始から小見洋太とともに谷口がピッチに送り出された。シュートゼロと、攻撃サッカーを掲げるチームには屈辱的な前半のような戦いは許されない。

「自分たちが攻撃に出ていくことをもっともっと出さないといけなかった。後ろに重かったので、後半はギアを上げていこうと入りました」

 その言葉通り、56分には見せ場を作った。左から伊藤涼太郎がドリブルで入ってくると、タイミングを見極めてクロスオーバーするように左前に抜けてラストパスを引き出し、左足を振ってシュートを放った。これはゴール左に切れたものの、得点への意志の表れになった。

 そして、ようやく85分だった。新潟らしい組み立てで、右サイドから左に素早く展開してから、堀米悠斗が縦に差し、高宇洋も短くワンタッチで縦へ、収めた谷口が堀米に落として中に入ると、リターンパスが足下へ。一つ右に持ち出してDFの足を開かせてからその下を通すテクニカルなシュートで、ゴール左へと送り込んだ。

「チームとして得点を取れて、自分が決めきれてよかった。でも、勝ちを見せたかったのでそこに尽きます」

 勝利を目指して戦っただけに、2試合ぶりの同点弾にも納得がいかなかった。

「勝つしかないので、次の試合にいい準備をして全力で向かうしかない」

 いよいよ残りは3試合。ホームでベガルタ仙台と、アウェーで東京ヴェルディと、そしてホームでFC町田ゼルビアと戦う。


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