明治安田生命J2リーグは7月最後の週末となる30日、31日に第29節を開催した。シーズンの残りが3分の1という今節、11試合中6試合が引き分けとなる展開になり、首位横浜FCから8位大分トリニータまで、上位陣はすべて白星なしとなった。

上写真=横浜FCが下位の岩手に0-3の完敗(写真◎J.LEAGUE)

11試合中6試合がドロー

 7月最後のJ2は上位陣がおとなしい「夏休み」となった。首位横浜FCから、アルビレックス新潟、ベガルタ仙台の「3強」はもとより、V・ファーレン長崎、ファジアーノ岡山、ロアッソ熊本、FC町田ゼルビア、大分トリニータまでが勝利なしだった。

 手痛い敗戦を喫したのは、首位の横浜FCだ。残留争いの渦中にあるいわてグルージャ盛岡をホームに迎えた一戦で、0-3の完敗だった。四方田修平監督が新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者となり、早川知伸ヘッドコーチが指揮を執った試合で、カウンターからの3発に沈んだ。開始早々の9分にモレラトにコースを突くミドルシュートを流し込まれ、後半開始早々の48分には弓削翼に角度のないところから左足で流し込まれ、65分にはGKのパントキックから一気に裏返されてそのままブレンネルに決められた。

 4位長崎が2位新潟を迎えた上位決戦は注目カード。勝ち点8の差を詰めようと、ホームチームが幸先よく先制する。14分、エジガル・ジュニオがペナルティーエリア左からリラックスして左足を振ると、鋭いシュートがゴール右に突き刺さった。しかし、新潟はハーフタイムを挟んで一気に逆転に成功する。45+2分に右サイドバックの藤原奏哉がペナルティーエリアの中に入り込んで落ち着いてシュートをゴール左に送り込むと、51分には右からスピーディーな攻撃を仕掛けて最後は鈴木孝司がていねいに決めてみせた。しかし、長崎も意地。カウンターからPKを獲得すると、エジガル・ジュニオが落ち着いてゴール左に決めて、59分に同点に追いついた。このまま2-2で引き分けて、勝ち点1を分け合う形となった。

 3位の仙台も同様の展開だった。レノファ山口FCとのアウェーゲームで、22分に先制されながら34分にCKから最後は中山仁斗が蹴り込み、38分には右からのクロスに富樫敬真がヘッドで合わせ、一気に逆転に成功した。しかし、このまま逃げ切れずに90分にCKから渡部博文に押し込まれて、勝利目前で勝ち点2を失う形になった。

 このほか、5位岡山がジェフユナイテッド千葉に追いつかれて引き分け、5試合負けなしと好調を続けていた6位の熊本は、最下位のFC琉球に敗れて6試合ぶりの黒星。7位の町田は水戸ホーリーホックに0-1で敗れ、8位の大分は東京ヴェルディに追いついてのドローとなった。

 敗れた首位の横浜FCに対して、引き分けた新潟、仙台、長崎、岡山、大分が勝ち点2ずつ詰め寄る展開になった。混戦模様がますます深まっていく。

画像: 仙台は逆転に成功したが、山口に終盤に追いつかれた(写真◎J.LEAGUE)

仙台は逆転に成功したが、山口に終盤に追いつかれた(写真◎J.LEAGUE)

画像: 岡山はチアゴ・アウベスが先制したが、千葉に反撃を許した(写真◎J.LEAGUE)

岡山はチアゴ・アウベスが先制したが、千葉に反撃を許した(写真◎J.LEAGUE)

J2第29節の結果

■7月30日
水戸 1-0 大宮
得点:(水)曽根田穣

栃木 1-1 徳島
得点:(栃)宮崎鴻(徳)オウンゴール

横浜FC 0-3 岩手
得点:(岩)モレラト、弓削翼、ブレンネル

琉球 2-0 熊本
得点:(琉)阿部拓馬、サダム・スレイ

山形 1-0 町田
得点:(山)ディサロ燦シルヴァーノ

群馬 1-1 甲府
得点:(群)平松宗(甲)三平和司

岡山 1-1 千葉
得点:(岡)チアゴ・アウベス(千)チアゴ・デ・レオンソ

山口 2-2 仙台
得点:(山)沼田駿也、渡部博文(仙)中山仁斗、富樫敬真

長崎 2-2 新潟
得点:(長)エジガル・ジュニオ2(新)藤原奏哉、鈴木孝司

大分 2-2 東京V
得点:(大)藤本一輝、呉屋大翔(東)加藤蓮、森田晃樹

■7月31日
金沢 0-3 秋田
得点:(秋)小暮大器、藤山智史、青木翔大


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