明治安田生命J2リーグは6月11日、12日に前半戦最後となる第21節を迎えた。勝ち点39で並んでいた3強に動きがあり、アルビレックス新潟が勝利を収めたのに対して、ベガルタ仙台と横浜FCはともに引き分けた。V・ファーレン長崎が勝ったものの監督交代に踏み切った。

上写真=前半戦を終えて首位で折り返したのは新潟。アウェーで大分を下した(写真◎J.LEAGUE)

琉球、長崎が監督交代

 J2は6月11日、12日に行われた第21節でシーズンの半分を消化、アルビレックス新潟が首位で折り返した。

 混戦J2を象徴するように、新潟、ベガルタ仙台、横浜FCの3強が勝ち点39で並んで迎えた前半戦ラストマッチ。得失点差で首位に立っていた新潟は大分トリニータとのアウェーゲームで、高木善朗が22分の先制ゴールに続いて、後半開始早々の47分にも決めて優位に立った。しかし、ここから大分が猛反撃。果敢にゴールに迫って、73分には松本怜の左からのクロスに長沢駿がヘッドで押し込んで、交代選手コンビが結果を出した。しかし、あと1点が遠かった。新潟はなんとか2-1で逃げ切って勝ち点3を持ち帰ることに成功した。

 2位の仙台は、ぎりぎりで勝ち点1をもぎ取る展開だった。試合はなかなか動かず、69分に先に決めたのは徳島ヴォルティス。杉森考起の右からのクロスに一美和成が飛び込んで先制した。ここから試合はバタバタと動くことになる。71分に内田裕斗が古巣から同点ゴールを奪うと、80分には児玉駿斗のミドルシュートがカカに当たってコースが変わり、徳島が勝ち越した。しかし勝負はここで終わらない。90+7分、皆川佑介が蹴ったPKは一度は止められるが、こぼれ球をそのまま押し込んで、仙台が劇的に同点に追いついた。

 3位の横浜FCもドローに終わった。11分、エースの小川航基が右からのイサカ・ゼインのクロスにDFの背後から飛び込んで左足を伸ばして押し込む先制点を奪った。幸先の良いスタートとなったが、その後はゴールネットを揺らすことはできず、逆に75分、セットプレーのこぼれ球を庄司朋乃也に蹴り込まれ、1-1の同点で終えた。

 これで新潟が2ポイント前に出る形で首位ターン。しかし、仙台、横浜FCも食らいつく後半戦になりそうだ。

 そのほか、6位までのプレーオフ圏内にはファジアーノ岡山、V・ファーレン長崎、モンテディオ山形が続くが、岡山が1試合、山形が2試合消化が少なく、これがどう影響してくるか。長崎はFC琉球に2-1で勝利を収めているが、このタイミングで監督交代に踏み切った。松田浩監督に代わってブラジル人のファビオ・カリーレが就任。7月2日のヴァンフォーレ甲府戦から指揮を執る予定で、それまでは原田武男U-18監督が暫定で率いることになった。

 また、その長崎に敗れた琉球は6月6日付で喜名哲裕監督との契約を解除していて、この試合は倉貫一毅ヘッドコーチが指揮を執っていた。試合翌日の12日にはスペイン人のナチョ・フェルナンデス監督が就任することが発表されている。

 すでに監督交代に踏み切っていた大宮アルディージャは、ブラウブリッツ秋田とのアウェーゲーム。81分に泉澤仁が決めた虎の子の1点を守りきり、相馬直樹監督が初勝利を手にしている。その大宮は残留圏ぎりぎりの20位だが、勝ち点は21。プレーオフ圏内まではわずかに9ポイントで、14チームがひしめく大混戦模様、後半戦も一喜一憂の展開が続いていきそうだ。

画像: 2位の仙台は90+7分になんとか追いついて、最悪の事態は免れた(写真◎J.LEAGUE)

2位の仙台は90+7分になんとか追いついて、最悪の事態は免れた(写真◎J.LEAGUE)

画像: 横浜FCは1点のリードを守れずにドローで足踏み(写真◎J.LEAGUE)

横浜FCは1点のリードを守れずにドローで足踏み(写真◎J.LEAGUE)

J2第21節の結果

■6月11日
甲府 1-1 千葉
得点:(甲)須貝英大(千)ブワニカ啓太

金沢 1-1 横浜FC
得点:(金)庄司朋乃也(横)小川航基

徳島 2-2 仙台
得点:(徳)一美和成、カカ(仙)内田裕斗、皆川佑介

琉球 1-2 長崎
得点:(琉)野田隆之介(長)奥田晃也、米田隼也

大分 1-2 新潟
得点:(大)長沢駿(新)高木善朗2

■6月12日
山口 0-1 岡山
得点:(岡)チアゴ・アウベス

秋田 0-1 大宮
得点:(大)泉澤仁

水戸 1-0 山形
得点:(水)梅田魁人

町田 1-1 熊本
得点:(町)長谷川アーリアジャスール(熊)土信田悠生

群馬 0-0 栃木

東京V 2-2 岩手
得点:(東)オウンゴール、深澤大輝(岩)和田昌士、中村充孝


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