ジェフユナイテッド千葉のMF熊谷アンドリューがJ2第30節・愛媛FC戦を前にオンラインで取材に応じた。現在、ボランチとして5試合連続で先発しているが、ゲーム内容は良くても結果につげられない現状がある。勝利を手にするための改善点を挙げた。

上写真=チームの屋台骨を支えている熊谷アンドリュー(写真◎J.LEAGUE)

決め切るために密度を高める

 前節、首位の磐田に1-3で敗れることになったが、とくに前半の出来は悪くなかった。ボールを動かし、相手ゴールにも迫ることができていた。それでも勝ち切れなかった。熊谷は「それほど大きな差はない」と感じられたと話す一方で「決め切るという部分の違いが順位に表れている」とも指摘した。

 磐田は現在首位に立つ。そして千葉は12位。両チームの勝ち点差は25ポイント。千葉は先制したが、ロングボールの処理を誤り、失点した。自らのミスを契機にリズムを失い、結果、昇格争いを続ける相手の勢いと勝利への執念に押し切られることになった。

 熊谷は「1失点目はミスからだったですけど、そこでやっぱりカバーできる組織を作っていかないと、もっともっと強いチームにはなっていかない」と振り返った。問題は同点にされたあと。千葉は再びギアを入れて勝利を目指すような試合運びができなかった。

 リーグの中断明け以降、ボールを握る時間が長くなり、自然、守備機会を減らして、攻守のバランスはずいぶんと改善された。熊谷は現在、5試合連続で先発中。田口泰士とボランチコンビを組み、ゲームコントロールを担う。ボランチのライバルは多いが「一人ひとりが特長のある選手ばかりなので、試合に出たときにしっかり自分の役割を果たさないと、すぐに試合に出られなくなると思う。危機感を持ちつつ、試合に臨めています」と強い思いでピッチに立ち続けている。

 磐田戦も後半の立ち上がりまでは千葉のペースだった。しかし「ボールを持てるようになっている」ものの、「ゴール前のところでもう少し人数をかけられるようにしないと。自分も含めて積極的に攻撃参加したい」と熊谷は指摘。崩しの局面の改善が喫緊の課題だ。磐田戦でもクロスが合わないケースが散見した。ボックス内の受け手の数が足らないことで、ゴールの確率も上がらなかった。1トップの櫻川ソロモンのほか、トップ下、逆サイドのMF、そしてボランチも走り込むような形を増やしたいところ。

 次戦の相手は愛媛。前回対戦は2節(3月7日)で敵地で1-1で引き分けている。鈴木大輔のヘディングで先制するも、追い付かれた試合だった。その試合でも先発していた熊谷は「おそらくミラーゲームじゃないので、捕まえにくいところはあると思うんですけど、試合中、自分たちで修正できるように良い声を出しながらやっていければ」と展望。相手に出方を見極めつつ、試合中にいかに対応できるかカギになるとした。ピッチ中央でからしっかり「良い声」を出せるか。そして、攻撃時にはクロスに対してボックス内の密度をいかに高められるか。

 勝てばトップ10以内も見えてくる重要なホームゲーム。何より、3連敗を喫するわけにはいかない。


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