先行を許す苦しい展開の中、チームを乗せるゴールを決めた。ジュビロ磐田の小川大貴は左ウイングバックとして先発し、途中からは右の翼になって千葉戦の勝利に貢献。チームは首位をキープし、J1復帰に近づいているが、小川自身は今後も目の前の試合に集中して戦うと強調した。

上写真=GKを冷静にかわしてネットを揺らした小川大貴(写真◎J.LEAGUE)

■2021年9月11日 明治安田生命J2リーグ第29節(@フクアリ/観衆3,841人)
千葉 1-3 磐田
得点:(千)見木友哉 (磐)小川大貴、ルキアン2

諦めない気持ちが得点につながった

 同点ゴールを決めたのは、右ウイングバックの小川大貴だ。大井健太郎からのロングフィードに対して、千葉のCB鈴木大輔のクリアが中途半端になった。GK新井章太に戻すつもりだったか、ボールが2人の間に落ちる。そこで誰よりも早くボールに到達したのが、小川だ。

 慌てた新井がコースを塞がんとしたが、時すでに遅し。小川はしっかりコースを狙って、ゴール左にボールを蹴り込んだ。

「チームが同点にに追いつけましたし、そこから2点目、3点目を挙げることができました。その点でも良かった」

 前半のうちに千葉に先行を許す苦しい展開だった。後半のスタートも相手に勢いが勝る。この日、慣れ親しんだ右ウイングバックではなく、左で先発した小川だが、ゴールの時点ではポジションを右に移していた。監督はその意図をゲームを動かすためと語っている。当の小川は「両サイドともにできますが、後半の立ち上がりに続けてミスをして、右に移っていつもの景色になり、仕掛けていくできた」と試合後に語った。

 相手のミスを逃さずしたたかにゴールを決めた小川大の同点弾でチームは乗った。選手交代とポジションチェンジによって攻撃は勢いを増し、逆転ゴール、ダメ押しゴールが決まる。敵地で逆転勝利を飾ったが、口火を切ったのが小川大だった。

「アグレッシブに背後を取りにいこうとしていましたし、(得点シーンは)相手のDFが先に触ることになりましたが、諦めない気持ちがゴールにつながったと思います」。勝利に大きく貢献し、これでチームは昇格に向けてさらに前進することになった。だが「あまり先のことは考えません。自分たちが勝てば(下位との)差が縮まることはないので」。

 残り11試合。小川大は地に足をつけて一つひとつ、J1復帰へ歩みを進めるつもりだ。


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