松本山雅FCのGK圍謙太朗が、再三の好セーブでレノファ山口FCを無失点に抑えた。4人の争いを制した正GKの責任を胸に2月28日の明治安田生命J2リーグ第1節に臨み、勝ち点1獲得に貢献している。

上写真=多くのピンチを防いで勝ち点1獲得に貢献した圍(写真◎J.LEAGUE)

■2021年2月28日 J2リーグ第1節(@みらスタ:観衆4,862人)
山口 0-0 松本

「ゴールキーパーはノーミスで」

「4人の代表として出るので責任もありますし、ゴールキーパーというポジションは、どっしりと、軸として立っていなければいけない。硬い試合になるのは分かっていたので、無失点という結果は絶対に表現しようと思ってピッチに立ちました」

 試合後のオンライン会見で、試合前の心境をこのように表現した。村山智彦、ゴ・ドンミン、神田渉馬とのポジション争いを制して開幕戦で先発出場。強い気持ちを胸に、多くの好セーブを見せて無失点に貢献した。

 最初のピンチは22分。ゴール前の混戦から山口MF島屋八徳にシュートを打たれたが、ブロックして事なきを得た。80分には山口FW草野侑己との1対1を、素早く間合いを詰めてから左足でセーブ。「去年の最後あたりから引き続き、堅い守備はできていると思う」と振り返った通り、パスを回される時間が長かったものの、粘り強く防いでアウェーで勝ち点1を得た。

 反省点も口にしている。試合終了間際の後半アディショナルタイム、センタリングを山口FW岸田和人に決められたかに見えたプレーは、手で押し込んでいたためノーゴールに。「自分のゴールキックからピンチになってしまった」と振り返った圍は「ハンドを取ってくれましたが、レフェリーが見えていなかったら失点で負けていた。ゴールキーパーはノーミスでいかなければいけない。一つのプレーが大きく試合を左右すると、あらためて分からされた」と厳しい表情を崩さなかった。

 加入1年目の昨季は控えで開幕を迎え、その後はレギュラーと控えを行き来しながら、ベンチ外も経験した。今後の定位置争いのプレッシャーについて問われると「それを楽しまなければいけないと思っています。僕は競争がないところに身を置きたくないと思っていますし、それ(競争がプレッシャーになる)なら、やめたほうがいいと思っている。その中で毎日毎日、少しでも成長できるように考えながらやっていきたいと思います」ときっぱり。昨季の13位から巻き返してJ1復帰を目指すシーズン、さらなる切磋琢磨とチームへの貢献を誓った。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


This article is a sponsored article by
''.