愛媛FCのMF渡邊一仁が25日、現役引退を発表した。契約満了となって以降、移籍先を探していたが、スパイクを脱ぐ決断を下した。地元である愛媛FCのほか、横浜FCやファジアーノ岡山でもプレー。J2通算301試合出場という記録を残した。

上写真=現役引退を発表した渡邊一仁(写真◎J.LEAGUE)

これからの渡邊一仁にも期待してください

 渡邊一仁は、昨シーズンも愛媛で28試合に出場し、うち20試合で先発を飾っていた。主力の一人だったが、昨季限りで現役を退くことになった。本人が、愛媛の公式HPに決断の理由と感謝の思いを寄せている。

「今日をもって引退することを決断しました。満了を告げられてから、選手生活が愛媛で始まり、愛媛で終わるという自分のストーリー的には、ここで引退した方がきれいなのかなと思う一方で、まだ動ける、戦えるという気持ちを押し殺すことができず、移籍先を模索していましたが、条件面など噛み合わず、決めることができないまま、ここまで長引かせてしまい、報告が遅くなってしまいました。すみません。

 私自身、12年間のキャリアを振り返ってみると、アマチュアから始まり、やはり辛いこと、悔しかったことの方が多く思い出されます。選手として、横浜で昇格を経験しながらもキャリアで一度もJ1のピッチに立つことができなかったことは、一番の心残りです。

 その一方で、自分の実力は、自分が一番分かっていました。それを考えると自分なりには出来過ぎなぐらい素晴らしいキャリアを積むことができたとも思っています。プロになってから、ずっと自分は、下手くそだというコンプレックスを持って日々選手として過ごしてきました。だからこそ、1日1日、自分の限界を超えることだけに集中してトレーニングに向き合い続けてきました。その結果がたまたまここまで現役を続けられた理由の一つになったのかなと思います。

 ただ、それ以上にもっと大きな理由があり、それは今まで自分に携わってくれた人、そして取り巻く環境に恵まれ続けたということです。愛媛、岡山、横浜と各チームで未熟者の私を応援し、背中を押し続けてくれたサポーターの皆さんはもちろんのこと、今まで指導をしてくださった6人の監督をはじめとするチームスタッフの方々、ご協力をいただいたスポンサー各社の方々、ボランティアスタッフの方々。学生時代の友人。そして、カズさん、岩政さんや加地さんをはじめとする一緒に戦ってくれたチームメイトのみんな。本当に私のサッカー人生に関わってくれた人が一人 でも欠けていたら、ここまで素晴らしいキャリアを積むことができませんでした。皆さんと一緒に戦えたこの 12 年間は、私の一生の財産になりました!! 本当にありがとうございました!

 愛媛FC 、ファジアーノ岡山、横浜 FC のこれからの更なる発展、飛躍を願っています。

 そして、プロになる前から一番近くでずっと支え続けてきてくれた妻、いつも癒しを与え続けてくれた長女、次女、そしてこの丈夫な身体とサッカーを与えてくれた両親。家族のみんなにも、この場を借りて感謝を伝えたいです! 本当にありがとう!!

 最後に、今日で通算301試合1得点という結果を残して、選手としてのサッカー人生は、終わりますが、これから続いていく第二の人生に、自分自身大きく期待を膨らませています!

 これからのことは、また追々発表させてもらいますが、これからの渡邊一仁にも期待してください!そして、応援し続けてもらえるとありがたいです! 夢のような幸せな時間をありがとうございました! またどこかで会いましょう!! 渡邊一仁」

 今後については改めて発表するとのこと。地域リーグを戦い、長くJ2でプレーしたサッカー選手として経験は、大きな財産となっているに違いない。本人もコメントしているが、「これから」の活躍に期待したい。

渡邊 一仁(わたなべ・かずひと)
■ポジション:MF
■生年月日:1986年9月1日
■身長/体重:176cm/72kg
■出身地:愛媛県松山市
■経歴:愛媛FCジュニアユース→済美高校→東京学芸大→愛媛FCしまなみ→愛媛FC→ファジアーノ岡山→横浜FC→愛媛FC


This article is a sponsored article by
''.