FC町田ゼルビアは5日、鄭大世が完全移籍で加入すると発表した。昨季は清水、シーズン途中からは期限付きで加入した新潟でプレー。12月末に清水との契約満了が発表され、その去就に注目が集まっていた。

上写真=鄭大世の町田加入が決まった(写真◎J.LEAGUE)

不束者ですがよろしくお願いします

 鄭大世の町田入りが決まった。昨季途中から加入した新潟では26試合で9ゴールをスコア。その実力を示したが、本人は清水との契約が満了となり、引退を決意していたという。町田の公式HPで、加入の経緯と、オファーを受けた際の心境、現役を続ける決断を下した理由について綴っている。

「家族との相談の上、引退を決意しました。成田空港へ向かう車に揺られながら、代理人に報告しなければいけないのに、名残惜しくて通話ボタンを押せずにいる時、ちょうど電話が鳴りました。そこでオファーを知り、家族の快諾のもと受けさせていただきました。

 息子がエスパルスのスクールでプレーする姿を見ながら、ここからプロになるのがどれほど大変かと想像した時、できるだけ長く続けることが全国の子供たちへの礼儀であり、生きる意味がそこにあると思います。続けさせてくれるFC町田ゼルビア様に心から感謝して、その気持ちを現役選手としてピッチで表現していきたいと思います。

 FC町田ゼルビアに関わる全ての皆さん。老いた選手ではありますが力の限りを絞り出し、みんなで一花咲かすことに手を貸したいです。不束者ですがよろしくお願いします。

 最後に、オファーを断らせていただいた各クラブの方々にこの場を借りてお詫び申し上げます。こんな自分にオファーをしてくれてありがとうございました。

そして(中村)憲剛さん、ウッチー(内田篤人)を筆頭に相談を聞いてくれた皆さんにもお礼申し上げます」

 魂のストライカーによる気持ちのこもったプレーを、新シーズンも見られることになった。

鄭大世(ちょん・てせ)
■生年月日:1984年3月2日
■ポジション:FW
■出身地:愛知県名古屋市
■身長/体重:181㎝/80kg
■利き足:右


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