京都サンガF.Cは9日、2021年シーズンから湘南の前監督で、流通経済大学サッカー部のコーチを務めていた曺貴裁氏が監督に就任すると発表した。曺貴裁氏はハラスメント行為により1年間、S級ライセンスの停止処分を受けていた。

上写真=湘南時代の14年と17年にJ2優勝、18年にはルヴァンカップ優勝を達成した曺貴裁氏(写真◎J.LEAGUE)

湘南を2度、J2優勝に導く

 京都は7日に、實好礼忠監督が契約満了に伴い、今シーズン限りで退任することしていたが、本日9日に曺貴裁氏が2021年シーズンから監督に就任すると発表した。

 湘南時代には2度のJ2優勝(2014年、17年)とルヴァンカップ優勝(2018年)を果たすなど、実績は申し分ないものの、ハラスメント行為により1年間のS級ライセンス停止処分を受けていた。

 新監督に決まった曺氏は公式HPで意気込みを語っている。

「来季から、京都サンガF.C.の監督に就任いたします曺貴裁です。まず初めに昨年、自分が起こしてしまったハラスメント行為に関して、深くお詫び申し上げます。ハラスメント行為により1年間のS級ライセンス停止を受けたにもかかわらず、このたび、ありがたいオファーを京都サンガF.C.からいただきました。ここ京都は自分が生まれ育った町です。そのクラブから一緒に高みを目指していこうと言葉を掛けていただいたことはこの上ない喜びです。この1年で学んだ、スタッフ・選手一人一人の気持ちや想いの深い部分まで理解する姿勢を大切にしながら、京都の皆さんとともに、スタッフ・選手全員と一緒にサッカーそのものの楽しさや素晴らしさをとことん追求し、繰り広げるフットボールに歓喜する瞬間をたくさん見せ続ける、これこそが、全身全霊をかけて、成し遂げなければならな
い最大のミッションだと感じています。
 京都のフットボールを、皆さんと一緒に世界へ近づける。この夢をかなえるために一生懸命頑張ってまいります」

 京都は39節時点で6位。今季のJ1昇格を逃しており、来季の最大の目標はJ1昇格になる。そのミッションを曺新監督に託した理由について、伊藤雅章代表取締役社長はこう述べている。

「京都サンガF.C.は2010年にJ2降格以降、毎年昇格を目標として戦ってまいりましたが、達成することができておりません。これまでの反省を踏まえ、真に強いクラブを作るためには、体質の抜本的改革が不可欠であると考えました。これまで以上に、ハードワークをいとわず、常に闘争心にあふれ、躍動し、チャレンジする精神を大切にし、人としても成長する。その結果、選手自らも達成感や充実感が得られるようなクラブに変革を遂げなければならないと考えております。
 そして、このような展望の実現に向けて、まずは先に発表させていただいた通り、加藤久氏に強化育成本部長に就任いただき、育成部とトップチームの連携強化を図ることを考えました。さらにトップチームにおいては、その具現化に向けて重責を担っていただける人物として、このたび、曺貴裁氏に監督に就任いただくこととなりました。この一連の変革がサンガの底力となって、その体質がまさにサンガの遺伝子となり、未来に向けて進化し続けるクラブを目指して参ります」

 変革の2021年へ、京都はすでに動き出している。


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