ジェフユナイテッド千葉の尹晶煥監督がツエーゲン金沢戦を前にオンライン取材に応じた。チームは直近2試合で無失点を実現した一方で、無得点で試合を終えている。指揮官はさらなる向上が必要としたうえで、選手の「意識の変化」を評価した。

上写真=選手の意識の向上を認めつつ、さらなる成長も必要と尹監督は語る(写真◎J.LEAGUE)

金沢のやり方はよく知っています

 前節の町田戦は、勝ち切れなかったものの、無失点で終え、攻撃面でも何度か狙い通りプレーから好機を創出した。攻守両面で手応えを感じる90分になった。

「今までもそうだったのですが、選手たちも、ただ蹴るだけでなくてつなぐことを意識できていました。どのタイミングで、どういう動きをしていいのか、これまではそれがなかなかできなかったのですが、前節はお互いに話し合い、意識し合ってプレーできていました。ただ、前節にそれができたからそれで満足ではなくて、ゴールを奪わなければいけないし、もっとチャンスを作らないといけないと思っています」

 チームがチームとして機能したことを評価しながらも尹監督は、さらに精度を高め、これを継続しなくてはならないと強調する。そして重要なのは、選手の入れ替わっても、同じように戦えるかどうかだと話す。

「意識は少しずつ変わっています。しかし、このメンバーではなく、ほかのメンバーが入ったときにどうなのか。今は同じメンバーでやってきているんですが、ほかのメンバーが入ったときに守備も攻撃も同じようにできるかが課題だと思います」

 シーズン序盤はターンオーバーを採用し、フィールド選手全てを入れ替えて戦うケースもあったが、結果が伴わず波のある戦いを繰り返したために、ある程度、メンバーの固定を図るようになった。そのことでコンビネーションが深まったのは確かだろう。いま、ようやくその効果が表れつつある。

 ただ、ケガ人が増え、疲労の蓄積もある中で、それを維持できるかどうかが問われ始めている。「これまでもベースをつくろうとしてきたが、毎試合、(この2試合のように)戦えれば、それでようやくベースになる」と指揮官は話す。

 次節(21日)は金沢戦。3カ月前の前回対戦ではアウェーで完勝した相手。千葉同様に守備からゲームに入るソリッドなチームだ。

「金沢の柳下正明監督のやり方はよく知っているし、4-4-2でブロックを築いてからカウンターとか、守備がやっぱり強いチームという印象です。この連戦の中でここ2試合、われわれは無失点という結果を残せていますが、一方で点はなかなか取れていない。なのでそこは意識して戦わないといけないと思っています。あとはケガ人が出ている中で、ほかの選手が出ることになりますが、それでもここ2試合と同じような戦いができれば、と。そうできれば十分にチャンスはあると思っています」

 無失点を実現したタイトな守備の維持し、町田戦で見せたように中と外を機に応じて使い分けた攻撃をよりアグレッシブに実践していく。それを顔ぶれが変わる中でどこまでやり通せるか。金沢戦には6試合ぶりの勝利がかかっている。


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