明治安田生命J2リーグは各チーム19試合を終えた中盤戦。東京ヴェルディは勝ち点27の9位で、ここからの上昇を狙っている。超攻撃的な独特のスタイルの中で、豊富な経験で筋を通している大久保嘉人がある予言をしている。

上写真=今季8試合出場で無得点だが、そろそろゴールが生まれるはず(写真◎J.LEAGUE)

フロンターレと似ていて…

 J2第15節から始まった東京ヴェルディの「5連戦第2幕」は、2勝1分け2敗6得点6失点とまったくの五分だった。

 安定した戦いぶりまでもう一息という状況だが、「楽しみでしかないですよ!」と予言するのが大久保嘉人だ。

 第19節のザスパクサツ群馬戦では攻めながらもゴールを奪えない悪循環で1-3と黒星を喫したが、その反省を踏まえてこう話す。

「負けるときは同じパターンで負けているんですよね。いろいろ伝えたいですね、もっと簡単に崩せるぞと。一人ひとりが意識して変わってくれば、チームとしてああいう負けがなくなるんじゃないかな」

 具体的には?

「中から攻めることがないんですよ。自分がフリーマンで相手のディフェンスを引き出してボールを受けて落としたらサイドへ、そこからセンタリングというのが多いんですけど、どのチームもヴェルディを研究しているので中をもっと使って、守備が締めてきたら外が空くのでそこを崩す、というね。それは非常に大事なことになるんですけど、まだできていなくてもったいないんです。もちろん、最初からすぐできるわけではないし、徐々に試合でチャレンジして成功すれば自信になっていくから、楽しみでしかないですよ!」

 ということは、若手が多いだけにまだまだ素直すぎるということ?

「間違いなくその通りです」

 と言ってつい笑ってしまうのだが、彼らにはできるという実感があるから。ボールを動かして人も連動して空いた場所を攻略して、というのは、大久保が川崎フロンターレで実行していたスタイルだ。

「結構、似てるんですよね、やり方自体は。フロンターレではそれを選手がピッチの中で判断してやってました。自分が下がってきたら、空いたところに誰かが抜け出したり、自分にボールを当ててくれたときには2枚も3枚もサポートが近くにいるので、ディフェンスは取りにいけないんです。捕まえづらかったと思いますよ。

「いまヴェルディでは定位置があってそこに立つんだけど、ディフェンスの動きを見た動き出しができていないんです。だから、最近増えてきたけど相手がマンマークで来ると苦しんじゃう。そこの違いですかね。監督はそのことを言っていて、定位置はあるんだけどディフェンスと相談しながらやらないと、って」

「いいところまでは来ています。自信を持ってチャレンジできれば本当に捕まえどころがなくなるかもしれないです、めちゃくちゃ良くなると思いますよ」

 その予言を現実のものにするために、若い仲間たちとともに内容と結果が伴うチームを築く作業を楽しんでいるのだ。


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