ジェフユナイテッド千葉のクレーベは27日、オンラインでの取材対応を行なった。負傷から戻ってきたFWは、開幕前の目標を修正。自身のゴールをい挙げることにだけ注力せず、守備への貢献度を高め、チームの勝利に自らを捧げると話した。

上写真=今季はまだノーゴールもクレーベに焦りはない(写真◎JEF UNITED)

まずみんなのためにしっかり守る

 FWクレーベは、今季まだゴールがない。期限付きで加入した昨季には、38試合で17ゴールとチーム最多得点をたたき出した。完全移籍であらためてジェフユナイテッド千葉の一員となった2020シーズンも開幕戦からピッチに立ち、中断期間明けも先発を続けたが、ゴールの機会には恵まれなかった。

 一時期メンバーから外れ、戦線に戻るも負傷もしてしまい、しばらく試合から遠ざかった。だが、第13節のV・ファーレン長崎戦でピッチに戻ってくると、続く徳島ヴォルティス戦でも交代出場。その徳島戦も敗れ、自身にもゴールは生まれなかった。ただ、先制点を挙げた船山貴之は、相手を引きつけてくれたことで生まれたスペースを活用したと、クレーベに感謝した。

 復帰後、まだ勝利はないものの、クレーベは「リハビリ期間中にフィジカルトレーニングに集中していたので、非常に状態はいい」と落ち着いた表情で語る。得点がないことにも、「開幕前に目標を聞かれて『得点を狙う』と話したが、今は意識を変えて、まずみんなのためにしっかり守り、ジェフのために力を使うことに集中している」と焦りは見せない。

 むしろ、尹晶煥監督から求められる守備に対して、さらに考えを進めた。「自分はペナルティーエリア内で勝負する、得点に重きを置くタイプ。一つの考え方の違いがあっただけ。慣れの期間が長かったのかなと思う」。指揮官の意図を理解することで、さらに出場時間を伸ばしていくはずだ。

 ただし、FWとしては得点という仕事も忘れるわけにはいかない。簡単なことではないが、「自分に不可のかかる作業。でも、守備から攻撃への切り替えの意識が変わってきたので、非常に気分よくやれている」と前向きだ。

 29日には、首位・ギラヴァンツ北九州のホームへと乗り込む。

「監督から、言われたことを遂行しながらやっていければいい。数少ないところで決めないといけないし、失点してはいけない」

 背番号9の頭の中で、プレーのイメージがより鮮明になってきている。

取材◎杉山 孝


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