守備からチームを作っているジェフユナイテッド千葉の尹晶煥監督にとって、チャン・ミンギュは頼りになる存在だ。今季加入したセンターバックは10試合に先発フル出場。現在8位の千葉を守備で押し上げている。

上写真=暑い毎日に「集中力を落としてはいけない」とチャン・ミンギュ(写真◎ジェフユナイテッド千葉)

「悪くないと思っている」

 韓国の漢陽大から今年加入して、異国の地で新しい生活を始めたと思ったらコロナ禍に見舞われた。なかなかハードなプロ人生のスタートになったが、あまり動じる様子がないのは、プレースタイルと同様なのだろう。すっかり守備の要として存在感を増していて、センターバックとして第13節までで11試合に出場し、10試合が先発フル出場。915分のプレータイムは、フィールドプレーヤーではチーム最長だ。

 尹晶煥監督はベーシックな4-4-2システムで守備に強く意識を置くところからチーム作りを始めてきたが、チャン・ミンギュが先発した10試合ではスタートから組んだセンターバックのパートナーが3人いる。新井一耀が3試合、鳥海晃司も3試合、増嶋竜也が4試合である。それぞれの特徴を意識しながらのプレーになるが、どの相手とでも柔軟に対応できているのは、その出場数が証明している。誰とのコンビでも意識の統一は「できていると思います」と涼しい顔だ。

 開幕当初のじっくり構える守備が、ラインを押し上げる守備に変容していく中で、センターバックだからこその手応えも感じている。

「試合をフィードバックしていったり監督が話していく中で、チームがうまくいっていないときはラインが下がっているので、前(攻撃)に力をかけるためには上げることが必要だということになりました」

「ラインを上げて高い位置から奪うことによって、ゲーム運びが良くなってきています」

「いい結果を残しているので、細かい部分の修正はあるけれど、大枠は変わりません」

 3連勝のあと、首位を走るV・ファーレン長崎に敗れているだけに、3位・徳島ヴォルティス戦とのホームゲームではサポーターに勝利を届けたい。「徳島はポジションを頻繁に変えてくるので、話し合って対応しなければなりません」と警戒して、ゴール前に立ちはだかるつもりだ。

 ここまでの10試合の自己評価は「悪くはないと思っているけれど、まだまだ見せきれていない、見せたいプレーがたくさんあります」という。そのプレーとは?

「マスさん(増嶋)のように、勝利につながるゴールを決めることです」

 第11節の松本山雅FC戦は増嶋が2ゴールを挙げて、3-0の勝利の立役者になった。今度は、チャン・ミンギュの番だ。


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