藤本寛也の移籍が決まり、後継者争いに名乗りを上げる一人が森田晃樹。ユースからの後輩で、次は自分の時代にしたいところ。藤本のラストマッチの8月8日は、自身の20歳の誕生日。新しい自分を見つけるゲームになる。

上写真=移籍する藤本の後継者へ。森田が名乗りを上げる(写真◎J.LEAGUE)

「自分の行動に責任感を持ちたい」

 8月8日はFC琉球と戦うJ2第10節の日。そして、ユース時代からとても仲のいい先輩である藤本寛也の移籍前ラストマッチだ。さらには、森田晃樹自身の20歳のバースデーでもある。「寛也くんの移籍も僕の誕生日も、どっちも祝いたいですね」と最高の結果で最高の日にしたい気持ちでいっぱいだ。

 その藤本の移籍について、二つの感情を持っている。「昔から海外に行きたいとずっと言っていて、友達として、というか、それが叶えられた姿を見てうれしいですよね。仲良かったし」「もうちょっと一緒にやりたかったし、寂しさもちょっとはありますけど、うれしいですね普通に」という素直な思いと、「中盤の競争率が高いのでみんな(空いたポジションを)狙っていると思うけど、僕が割って入りたい」という、次のレギュラー争いへの強い意欲だ。

 今季は6試合で途中からの登場で流れを変える役割が多かったが、前節のV・ファーレン長崎戦で今季初めてスタートからピッチに躍り出た。「スタートからの方がやりやすいので、すっと試合に入れる感じがありました。途中出場で入ったときよりいい感覚でやれましたね」と手応えを振り返るが、接触プレーで少し足を痛めたこともあって前半のみのプレーになったのは残念だった。とはいえ、ヴェルディスタイルを表現するキーマンであることは変わりなく、藤本の後継者としては適任の一人だ。

 だからこそ、チャンスを与えられた試合で確実に結果を示したい。インパクトを残すにはまず、いろいろな意味のこもった琉球戦がいいだろう。

「琉球は攻撃的なサッカーをしてくる、大雑把に言うとそういう感じです。こちらがいつも通りに主導権を握っているという想定で話すと、攻撃のところで向こうのセンターバックをどれだけ釣り出して、そこを使えるかどうかですね」とニヤリと笑う。課題として挙げられる「最後の崩し」のイメージはすっかり描けているようだ。

「19歳になった最初のころは、20歳はまだかなあ、と思っていたんですけど、いざもうすぐとなると別に実感がないし、変わることはあんまりなくて何も思わないですね」と節目を迎えることのむずかゆさを笑う。それでも「20歳ということは子どもではなくなるので、自分の行動に責任感を持ちたいですね」とオトナ宣言。「年下の子も入ってきているので、面倒を見てあげたいな」と優しい一面ものぞかせている。

「20代初日に勝って、気持ちよく過ごしたいと思います!」

 琉球戦では、7月18日のジェフユナイテッド千葉戦以来の勝利を自分の活躍でもぎ取って、新しい森田晃樹の誕生を祝ってみんなで乾杯したいところだ。


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