アルビレックス新潟MF新井泰貴が4月29日の明治安田J1リーグ第13節・サンフレッチェ広島戦でスタメンに入り、リーグ戦7試合ぶりの出場を果たした。苦しい時間帯もあったが持ち味の対人の強さなどを発揮して中盤の守備を支え、チームの今季2勝目に貢献。J3、J2とステップアップして自身初のJ1での勝利となり、試合後は喜びに浸っていた。

上写真=リーグ戦7試合ぶりの出場となった新井。交代で退いた後に決勝点が生まれ、自身J1初勝利となった(写真◎石倉利英)

■2025年4月29日 J1リーグ第13節(@Eピース:観衆25,246人)
広島 0-1 新潟
 得点:(新)ミゲル・シルヴェイラ

「前向きなチャレンジにつなげていければ」

「チームとして勝ちが欲しかったので、とにかく勝ちに向けて自分にやれることをやろうと。目立つ仕事ではなくても、相手のスペースを埋めることや、ボールを動かすときにしっかり顔を出すことを意識しました」

 試合後の取材エリアで、久しぶりの出場機会で意識したことを静かに振り返った。加入1年目の今季、当初の控えスタートから第4節以降は3試合連続で先発したものの、その後に右足を痛めて負傷離脱し、第11節までメンバー外に。第12節で控えメンバーに復帰したが出場機会はなく、中2日で迎えた今節がリーグ戦7試合ぶりの出場だった。

 セットプレーの守備では広島DF荒木隼人をマークした。リーグ屈指のエアバトラーとの対決に向けて「ヘディングが強い選手なので、単純な競り合いだと簡単にやられてしまう。少しでもタイミングをずらせるように、フリーな状態でジャンプさせないことを意識した」という。相手がダッシュした瞬間に体をぶつけるなど駆け引きを駆使して、決定的なシュートを打たせなかった。

 産業能率大から2020年にJ3のガイナーレ鳥取に加入すると、主力として3年間プレーして評価を高め、23年にJ2の藤枝MYFCに移籍し、今季J1の新潟にステップアップした。この日は81分に交代で退いたが、その後に決勝点が生まれ、新潟は今季2勝目。チームの今季初勝利となった第9節はメンバー外だったため、自身初のJ1での勝利となった。

「最後までピッチに立ててはいませんが、勝利に貢献できていなかったので、自分のやるべき仕事を意識してプレーして、結果的に勝利につながってよかったです」と笑顔。その上で、下位脱出に向けて「なかなか勝てなかったので、どうしても臆病になってしまうこともあったと思いますが、こういう勝ちを前向きなチャレンジにつなげていければ、もっと新潟らしいサッカーができてくると思う。ボランチとしてボールに関わり続けることはもちろん、守備でも穴を開けないように、一つひとつのプレーを大事にしていきたい」と決意を新たにしていた。

取材・写真◎石倉利英


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