上写真=柏は鮮やかな連係から渡井理己(11)が決めて同点に追いついた(写真◎J.LEAGUE)
■2025年4月26日 J1第12節(観衆:13,030人@三協F柏)
柏 1-1 新潟
得点:(柏)渡井理己
(新)小見洋太

「前半のうちに逆転できるチャンスが」
またか、と思ったのはどちらのチームも同じだっただろう。ともに「2点目」が奪えず、1-1のドロー。
先にリズムをつかんだのはアルビレックス新潟のほう。キックオフからハイテンポでボールを動かして柏レイソルを振り回した。
その勢いのまま、先制に成功する。相手陣内で秋山裕紀がボールを引っ掛けて小見洋太がかっさらい、そのままドリブル、シュートフェイントから左に短くスルーパスを送ると、抜け出した長谷川元希が押し倒されてPKを獲得した。これを小見が落ち着いて右上に決めて、14分にスコアを動かした。
柏はスロースタートとなったが、ここから逆襲。今季初先発で3バックの右に入った成瀬竣平が攻撃時には右のワイドに張り出すと、ズレが生まれてそこから新潟の選手を後手に回して崩していった。
32分には流れるようにボールを走らせ、右から久保藤次郎がドリブルで運び、山田雄士がポケットにランをかけて受けるとマイナスへ、これを渡井理己がダイレクトで蹴り込んだ。
後半は柏がボールを散らして相手陣内でプレーする時間が増え、新潟はカウンターを放つ展開に。しかし、新潟の奥村仁、笠井圭祐、長谷川元希のシュートはゴールを割れず、柏も細谷真大と木下康介の2トップで迫ろうとするが、及ばず。
柏は12試合で複数得点は12試合で2試合だけど、「2点目」がいまだに課題。リカルド・ロドリゲス監督は「前半のうちに逆転できるチャンスがあった。そこで決めていれば勝ち点3を取れていただろうが…」と悩みが深い。
同じく追加点を奪えなかった新潟はいまだ1勝のまま。柏に押し込まれた時間も耐えて手にした勝ち点1ではあったが、樹森大介監督は「順位を思えば勝ち点1でもいいと思う人もいるかもしれないが、勝ち点3を持ち帰ろうという話をしてきたので悔しい思いをしました」と納得感の少ないドローだった。