上写真=審判団およびG大阪の選手との握手を終えた佐々木は、こらえ切れなくなったように涙を流した(写真◎石倉利英)
■2024年12月8日 J1リーグ第38節(@パナスタ:観衆34,653人)
G大阪 3-1 広島
得点:(G)坂本一彩2、中谷進之介
(広)加藤陸次樹
勝ち点の上積みならず
神戸が引き分けなら勝利、敗れれば引き分け以上で逆転優勝(※神戸が敗れて広島が引き分け、3位のFC町田ゼルビアが勝つと広島と町田の勝ち点は並ぶが、得失点差で大きくリードしている広島が優位)となる広島は、いずれにしても勝ち点が必要な状況だったが、先制したのはG大阪。13分、CKのこぼれ球を左サイドにつなぎ、MFウェルトンの折り返しをFW坂本が左足で蹴り込んで均衡を破った。
広島は直後の14分にFW加藤が右サイドを破り、左足で狙ったがG大阪守備陣のブロックに遭う。21分には最後尾からつなごうとしたG大阪GK一森のパスをMFトルガイ・アルスランがカット、すぐさま右足で狙ったが一森のセーブに阻まれた。
広島は23分にFKのこぼれ球をDF佐々木がエリア内から右足で狙うが、わずかに上に外れる。その後もCKからの佐々木のヘッドがGK一森に阻まれ、そのまま1点のビハインドで前半を終えた。
後半は一進一退の攻防が続き、なかなかスコアが動かなかったが、広島は70分、MF東の左からのアーリークロスを、加藤が胸で収めてから左足で蹴り込んだ。しかしVARチェックの結果、オフサイドの判定となって追いつくことはできず。
逆にG大阪は81分、FKをMFダワンがヘッドで折り返し、DF中谷が右足で押し込んで追加点。89分にはMFフアン・アラーノのパスからエリア内でフリーとなった坂本が、この日2点目を決めて勝利に大きく近づいた。
広島も90+3分、今季限りでの契約満了が発表されているMF柏のセンタリングを、加藤がヘッドで決めて意地を見せたが、1-3で敗戦。神戸が勝ったため、結果的に勝っていても逆転優勝とはならなかったが、その前提となる勝ち点の上積みもできず2位に終わり、多くの選手が試合後に悔し涙を流していた。
取材・写真◎石倉利英
▼出場メンバー
・G大阪:GK一森純、DF福岡将太、半田陸、黒川圭介、中谷進之介、MF山田康太(78分:美藤倫)、鈴木徳真(90分:岸本武流)、山下諒也(73分:福田湧矢)、ダワン、ウェルトン(78分:ファン・アラーノ)、FW坂本一彩(90分:イッサム・ジェバリ)
・広島:GK大迫敬介、DF塩谷司、荒木隼人、佐々木翔、MF中野就斗(90分:越道草太)、トルガイ・アルスラン(78分:満田誠)、川辺駿(60分:中島洋太朗)、東俊希(78分:柏好文)、FW松本泰志、加藤陸次樹、ピエロス・ソティリウ(60分:ゴンサロ・パシエンシア)