柏レイソルは17日、ネルシーニョ監督(72)の退任を発表した。今季は13試合でわずか2勝、16位に低迷していた。後任には井原正巳ヘッドコーチが就任。チームの立て直しをはかる。20日の神戸戦から指揮をとる。

上写真=今季は16位に低迷。通算11年目のシーズンを志なかばで終えることになった(写真◎J .LEAGUE)

13節のホーム横浜FC戦に敗れ、決断

 ネルシーニョ監督の退任が決まった。3月から強化部と監督の間で話し合いを続けてきたが事態は好転せず、退任が決定した。

 クラブは公式HPに以下の通り、経緯と感謝を発表している。

「まず、今シーズンは、ここまでのリーグ戦13試合で2勝5分6敗の16位と低迷し、ファン・サポーターやスポンサー各社の皆様をはじめ、関係各所の皆様にご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。
 クラブとしましては、今シーズンも引き続きネルシーニョ監督体制を支えていくという方針でスタートしました。一方で開幕からなかなか勝利がつかめず、3月下旬頃から強化担当がネルシーニョ監督と対話を重ねてまいりました。選手たちの頑張りや試合内容の変化も見えてきておりましたが、5月13日の横浜FC戦の結果を受け、ネルシーニョ監督と双方合意の上で、退任という結論に至りました。
 ネルシーニョ監督には、合計11シーズンに渡り、監督を務めていただきました。2度のJ1復帰、史上初となる昇格即Jリーグ制覇、天皇杯やヤマザキナビスコカップの優勝、アジア・チャンピオンズリーグのベスト4など、柏レイソルの歴史に残る一時代を築いていただきました。長年の功績と偉業にクラブを代表して心より感謝を申し上げます。
 そして、井原正巳ヘッドコーチに、新しく監督として指揮を執っていただくことになりました。選手として日本サッカー史に残る実績を残し、引退後はアビスパ福岡で監督経験を積み、ネルシーニョ監督の下でも長くヘッドコーチを務めるなど指導者経験も重ねております。シーズン途中の交代でもあり、今のチーム状況や選手たちの特徴をもっとも把握している最適の人材として、チームの立て直しを託しました。
 先日の横浜FC戦の後、ファン・サポーターの皆様からいただいた厳しい声も温かい声援も、柏レイソルを愛してくださっているがゆえのお気持ちであり、心より感謝するとともに重く受け止めております。我々は皆様のご支援に応えなければなりませんし、どんな状況でも諦めず、勝利を追い求めて戦い続けます。リーグ戦の残り21試合に向け、この困難な状況を乗り越え、上の順位をめざしていくためにも、引き続き皆様の熱い応援、後押しを賜りますよう、お願い申し上げます」

 今年30周年を迎えたJリーグの中でも、ネルシーニョ監督は外国人指導者として数々の実績を残してきた。94年にヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)のコーチに就任し、翌年から2シーズン、チームを指揮。その後、03年途中から名古屋グランパス、09年途中から柏の監督に復帰し、J1昇格を果たすとともに11年にはJ1優勝を成し遂げた。15年から17年途中までヴィッセル神戸を率いた後、19年に柏で3度目の監督に就任。卓越したチームマネジメントと手堅い采配を発揮してきたが、通算11シーズン目の今季は開幕から低迷。成績不振によりサポーターからも不満の声があがる中、ホームの横浜FCに敗れ、今回の決断が下された。


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