明治安田生命J1リーグの第14節が21日に行われ、味の素スタジアムではFC東京と柏レイソルが対戦した。両チームとも、後半アディショナルタイムまで勝利を目指して戦ったが、結果はスコアレスドロー。勝ち点1を分け合った。

上写真=激しく争う柏のドッジとFC東京の松木(写真◎J.LEAGUE)

■2022年5月21日 明治安田生命J1リーグ第14節(@味の素ス/観衆13,603人)
FC東京 0-0 柏
得点者:なし

押し込む時間が増えてきている(アルベル監督)

 柏はFC東京の特徴を消した。前半、守備の局面で3-5-2の陣形を守備時に5-3-2にして相手の攻めを受け止める。球際で激しく戦い、FC東京の攻撃陣を自由にさせなかった。時に中を締め、3ボランチが献身的なスライドで外での自由も奪う。その結果、なかなかいい形でボールを運べないFC東京は、前半の45分間、沈黙することになった。

 メンバー変更なく迎えた後半、柏は圧力を増し、前から捕獲するケースを増やしていく。59分にはマテウス・サヴィオのFKがバーを直撃し、こぼれ球を小屋松が狙うもシュートは細谷に当たって枠をとらえられなかった。ベクトルを前に向けることで好機を生み出した。

 ただ、FC東京も徐々にプレッシャーをはがすと、フィニッシュまで到達し始める。67分に右クロスのこぼれ球に反応した途中出場の渡邊が飛び込み、シュートを放つ。73分にも永井が左サイドを突破し、ボックス左から狙ったが、これはGKに弾かれてネットを揺らせなかった。さらに77分にもアダイウトンのミドルシュートがクロスバーを直撃。前線の顔ぶれが変わったことで動きが生まれ、チャンスを作り出すようになった。

 やや劣勢となった柏は、すぐさま動く。79分に細谷→森、戸嶋→ドッジ、椎橋→大谷と、3枚替えを敢行。疲れの見える選手たちを交代させ、前半から奏功していた中盤3人のスライドを担保するとともに、前線の活性化をはかった。すると90分、柏にとって後半1本目となるCKからネットが揺れる。右CKで三丸がインスイングのボールを入れると、森が触り、倒れ込む上島に当たってゴールイン。ついに先制かと思われたが、VARの結果、上島のハンドの判定でゴールは認められなかった。

 その後は互いに大きなチャンスを生み出せず、試合は0-0のまま終了。柏はプラン通りにゲームを進めながらも1点を挙げられず。そしてFC東京も何度かチャンスを作り出したが、ゴールは遠く、勝利をつかめなかった。

「試合の流れからすれば最後のCKで失点して敗れるというような試合内容ではなかったと思います。よりボールを保持して押し込む時間が増えてきている。ただ失ってはいけない状況で失ってしまう状況があり、そこからカウンターアタックを仕掛けてくるので、それをしっかりと対処するのが重要でした」(FC東京・アルベル監督)

「うちにとっては貴重な勝ち点1。相手はリーグ戦、カップ戦ともに勝てておらず、是が非でもうちに勝ちに来たと思いますが、そのプレッシャーをうまくうちがゲームの中でコントロールする戦い方ができていた。序盤は難しい時間もあったが、その後、技術的にも戦術的にも選手がしっかりやってくれた」(柏・ネルシーニョ監督)

 両指揮官の試合後の弁は、勝ち点1をポジティブに受け止めていた。FC東京は3連敗のあとのドローで連敗を止めたが、これで4戦未勝利。そして柏はFC東京の攻撃を止め切り、1ポイントを持ち帰ることになったものの、勝ち切れずに無得点で3戦未勝利となった。

◆出場選手
・FC東京メンバー:GKヤクブ・スウォビィク、DF長友佑都(61分:中村帆高)、木本恭生、森重真人、小川諒也、MF安部柊斗(87分:三田啓貴)、青木拓矢、松木玖生、FW紺野和也(61分:渡邊凌磨)、ディエゴ・オリヴェイラ(71分:永井謙佑)、アダイウトン

・柏メンバー:GK佐々木雅士、DF高橋祐治、上島拓巳、古賀太陽、大南拓磨、三丸拡、MFマテウス・サヴィオ(86分:升掛友護)、椎橋慧也(79分:大谷秀和)、戸嶋祥郎(79分:ドッジ)、FW細谷真大(79分:森海渡)、小屋松知哉


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