京都サンガF.C.のFWピーター・ウタカが、かつて得点王を獲得した広島の地で久しぶりにプレー。得点は奪えず試合にも敗れ、チームの出来に苦言を呈した一方で、かつての仲間との久しぶりの再会を喜んでいた。

上写真=得点は奪えなかったものの、追撃の得点をアシストするなど多くのチャンスに絡んだウタカ(写真◎J.LEAGUE)

■2022年5月21日 J1リーグ第14節(@Eスタ:観衆7,165人)
広島 3-1 京都
得点者=(広)満田誠、ジュニオール・サントス、ナッシム・ベン・カリファ
    (京)武富孝介

「学ぶことが非常に多い試合」

 5月21日の明治安田生命J1リーグ第14節でサンフレッチェ広島と対戦した京都は、26分までに2点を奪われる苦しい展開。前半のうちに1点を返し、後半も多くのチャンスがあったが追い付くことはできず、66分に3点目を奪われて1-3で敗れている。

 ウタカは「今日はチームの出来が不十分で、学ぶことが非常に多い試合だった。これを繰り返さないために、次に向かって直すべきところは直さなければいけない」とコメント。第9節での勝利を最後に5試合未勝利(2分け3敗)となった敵地での敗戦を、厳しい表情で振り返った。

 指摘したのは「自分たちがボールを持っている状況から、プレゼントボールが少し多かった。自分たちでボールを手放してしまった」という攻撃時のミスと、「自分たちのストロングポイントは前からプレッシングに行くところ。いろいろなことが左右していたと思うが、うまく機能しなかった」という守備の出来の悪さ。特に前半はウタカ自身も見せ場が少なく、劣勢の時間が長く続いた。
 
 それでも42分、カウンターから右サイドでボールを持つと、エリア内で待つMF武富孝介に鋭いパスを通し、1-2とする追撃の得点をアシストした。「なかなか自分たちの行きたいところにボールを持っていけず、やりたいことをさせてもらえなかった。そういう中でもタケがゴールを取ってくれたのはよかった」としつつ、「今日は全体的に広島の方が上回っていたと思う」と相手の出来を認めている。

 広島は、清水エスパルスから期限付き移籍していた2016年に19得点を挙げ、J1得点王に輝いた思い出のクラブ。在籍したのは1年のみで、この日は6年ぶりに広島の地でプレーした。後半は多くのチャンスがあり、1-3とされた後の69分にはセンタリングに合わせて右足を振り抜いたが、右ポストに当たって決まらなかった。

「ここでプレーするのが楽しみだった。だからこそ今日は点を取りたかったが、ポストに当たったり、残念ながら自分の日ではなかったのかなと思う」と語る一方で、かつての仲間との再会は格別だった様子。DF塩谷司、DF佐々木翔と声を掛け合ったほか、森﨑和幸クラブ・リレーションズ・マネージャーと言葉をかわす様子も見られ、「いろいろな人と再会できたことは、すごくよかった。久しぶりにみんなに会えてうれしい」と喜んでいた。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


This article is a sponsored article by
''.