5月21日の明治安田生命J1リーグ第14節で、サンフレッチェ広島と京都サンガF.C.が対戦。序盤から攻め込んで2-0とした広島に対し、京都も前半のうちに1点差としたが、後半に突き放した広島が2試合ぶりの勝利を飾った。

上写真=ホーム2連勝を飾った広島のメンバーがピッチ上で最高の笑顔!(写真◎J.LEAGUE)

■2022年5月21日 J1リーグ第14節(@Eスタ:観衆7,165人)
広島 3-1 京都
得点者=(広)満田誠、ジュニオール・サントス、ナッシム・ベン・カリファ
    (京)武富孝介

・広島メンバー◎GK大迫敬介、DF塩谷司、荒木隼人、佐々木翔、MF藤井智也、野津田岳人(88分:長沼洋一)、柏好文(78分:東俊希)、森島司、満田誠(84分:松本泰志)、FWナッシム・ベン・カリファ(78分:柴﨑晃誠)、ジュニオール・サントス(84分:永井龍)
 ※実際のポジションで表記

・京都メンバー◎GK上福元直人、DF白井康介、アピアタウィア久、麻田将吾、荒木大吾、MF川﨑颯太(68分:福岡慎平)、武田将平(HT:金子大毅)、松田天馬(HT:井上黎生人)、FW武富孝介(68分:大前元紀)、ピーター・ウタカ、宮吉拓実(HT:豊川雄太)
 ※実際のポジションで表記

京都が盛り返すも広島が追加点

 午前中から薄い雲が空を覆った、この日の広島地方。太陽が見えた時間帯は蒸し暑さを感じたものの、試合が始まる頃には日差しが弱まって湿度も下がり、快適な観戦コンディション下での戦いとなった。

 試合は立ち上がりに動く。5分、京都GK上福元のロングキックを広島DF佐々木がヘッドで京都陣内にはね返すと、落下地点にいたFWジュニオール・サントスがボールに触らず、京都守備陣と入れ替わったMF満田がフリーで抜け出す。そのままドリブルで持ち込み、GKとの1対1を落ち着いて決めて均衡を破った。

 主導権を握った広島は26分、満田の縦パスを収めたJ・サントスが、FWベン・カリファとのパス交換で抜け出してGKと1対1に。ドリブルでかわそうとしたところで、上福元も何とかボールに触ったが、こぼれ球がJ・サントスの足元に戻り、そのまま蹴り込んで2点目を奪う。

 その後も広島は京都の浅い最終ラインを突いてチャンスを量産するが、3点目が遠かった。32分、左からのセンタリングをベン・カリファがヘッドで狙い、京都DF麻田にブロックされたこぼれ球をオーバーヘッドで狙ったが、上福元のファインセーブに防がれる。34分には満田のセンタリングをMF森島が左足で狙ったが上に外れ、38分には抜け出したJ・サントスがフリーのベン・カリファにつなごうとしたが、相手にカットされた。

 そうするうちに42分、京都が少ないチャンスを生かして1点を返す。相手の攻撃をはね返したクリアボールに激しくプレッシャーをかけてボールを奪い、カウンターに持ち込むと、右サイドを突破したFWピーター・ウタカのエリア内へのパスをFW武富が蹴り込んだ。

 押され気味の展開ながらも1点差として前半を終えた京都は、ハーフタイムに一気に3人を選手交代。布陣を4バックから3バックに変えると、広島のミスを突いて多くのチャンスを作った。50分、敵陣でのボール奪取からパスを受けたウタカがドリブルでエリア内に侵入したが、シュートを打つ直前に広島DF荒木がクリア。59分にも高い位置でボールを奪い、エリア内右サイドからウタカが狙うも、広島GK大迫の正面を突いた。

 広島は前半の失点後は苦しい時間帯が続いたが、ピンチをしのいだ末に66分、貴重な追加点を奪う。相手の最終ラインを押し込んで粘り強くパスをつなぎながら突破口を探り、混戦から野津田がエリア内のベン・カリファへ。ベン・カリファがGK上福元の股間を抜く左足シュートを決め、再びリードを2点とした。

 京都も69分、右からのセンタリングをウタカが右足で狙うが、右ポストに当たって決まらず。両チームともゴール前のチャンスが多くあったが、大迫、上福元の好セーブもあって追加点を生まれず、そのまま広島が3-1で勝利を収めた。

 広島はホーム2連勝で、リーグ戦2試合ぶりの勝利。ミヒャエル・スキッベ監督は「素晴らしいゲーム。特に前半は完全に支配した。ちょっとした不注意で失点してしまったが、後半も最初から最後まで集中力を切らさず、多くのチャンスを作った」と語り、「今日の勝利で、中位より上の位置で戦うことができることに満足している」と喜んでいた。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


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