5月3日の明治安田生命J1リーグ第11節で、サンフレッチェ広島と柏レイソルが対戦。立ち上がりに広島が先制したものの、後半に流れを引き寄せた柏がルーキーのFW森海渡の2得点で逆転し、連敗を3で止めた。

上写真=柏がアウェーで広島を下し、連敗を3でストップ(写真◎J.LEAGUE)

■2022年5月3日 J1リーグ第11節(@Eスタ:観衆10,821人)
広島 1-2 柏
得点者=(広)ジュニオール・サントス
    (柏)森海渡2

・広島メンバー◎GK大迫敬介、DF野上結貴、荒木隼人、佐々木翔、MF藤井智也(84分:松本泰志)、塩谷司(84分:東俊希)、野津田岳人、柏好文、森島司(80分:柴﨑晃誠)、満田誠(80分:浅野雄也)、FWジュニオール・サントス(71分:ナッシム・ベン・カリファ)

・柏メンバー◎GKキム・スンギュ、DF高橋祐治、上島拓巳、古賀太陽、MF大南拓磨、椎橋慧也、中村慶太(64分:小屋松知哉)、三丸拡、マテウス・サヴィオ(83分:升掛友護)、FWアンジェロッティ(64分:森海渡)、細谷真大(80分:戸嶋祥郎)
 ※実際のポジションで表記

交代出場の選手が活躍

 4月24日に創立30周年を迎えた広島は今節を記念試合と位置付け、現役時代に日本代表でも活躍し、指揮官として3回のJ1優勝に導いたクラブのレジェンド、日本代表の森保一監督が試合前にあいさつ。J1通算400勝も懸かったエディオンスタジアム広島での一戦には柏のファン・サポーターも多数駆けつけ、1万人を超える観客が見守る中での戦いとなった。

 立ち上がりは3連敗中の柏が意欲的にゴールに迫ったが、13分に先制したのは広島だった。左サイドからのFKをMF野津田がゴール前に送ったボールがエリア内で混戦となると、落下点に入ったFWジュニオール・サントスが、浮き球を右足でコントロールしながら反転。そのまま落ち際を左足で蹴り込み、テクニカルな今季リーグ戦初ゴールを決めて均衡を破った。

 その後も広島は15分、MF森島の浮き球のパスに合わせてエリア内に走り込んだMF満田が、右足で狙うも上に外れる。18分にはカウンターから満田のパスを受けたJ・サントスが中央から右足で狙ったが、柏GKキム・スンギュが好セーブで防いだ。押し込まれる時間帯が続いた柏も26分、右サイドを突破したFW細谷がエリア内に折り返し、完全にフリーだったMF中村がワントラップから右足で狙ったものの、大きく上に外れる。

 41分に広島は満田のパスを受けた森島が左足で左上を狙ったが、またもキム・スンギュが好セーブ。42分には柏MFマテウス・サヴィオが右サイドを突破、エリア内へのパスをFWアンジェロッティが狙ったが、今度は広島GK大迫が防いだ。

 広島はリードして迎えた後半、森島のミドルシュートや満田のドリブル突破などでゴールに迫るが、なかなか追加点を奪えない。しのいだ柏が徐々にボール支配率を高めると、交代選手のプレーで流れを引き寄せる。MF小屋松が64分の交代出場直後に左サイドを突破し、カットインから右足で狙ったシュートはわずかに右に外れたが、70分には小屋松と同じく64分から出場したルーキーのFW森が、最終ラインの背後に走ってFW細谷のスルーパスを引き出すと、右足で右下スミにプロ初ゴールを決めた。

 リーグ戦2試合目の出場でプロ初ゴールを決めた森は85分、右CKのチャンスでファーサイドからヘッドで合わせたものの、これは決めることができない。だが直後の87分、敵陣の深い位置で小屋松が相手のパスをカットしたボールを拾うと、エリア内左サイドに持ち込んでから右足でニアサイドに突き刺し、逆転ゴールを奪った。

 その後は広島も反撃したものの、柏が守り抜いて2-1で勝ち、連敗を3で止めた。「前半の入りが良くなかった。特に守備で、相手を引き込んでからのカウンターという形を思うように作れなかった」と振り返ったネルシーニョ監督は、「森海渡の活躍には触れずにいられない。これまでも出場機会を求めて、しっかり準備してきてくれた成果。彼自身にとっても、チームとしても、このような良い勝ち方ができたのは次につながる。非常に重要な1勝」とルーキーの活躍と勝利を喜んでいた。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


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