今季、流通経済大から加入したサンフレッチェ広島MF仙波大志が、開幕戦で先発出場してJデビュー。広島県出身でアカデミー育ち、大学を経由して地元に帰ってきたルーキーは、引き分けに満足せず、今後の勝利への貢献を誓った。

上写真=仙波は先発出場でJデビュー。87分までプレーした(写真◎J.LEAGUE)

■2022年2月19日 J1リーグ第1節(@Eスタ:観衆6,012人)
広島 0-0 鳥栖

「自分のプレーは出せていない」

「やっと、このスタジアムでプレーできてうれしいです」

 オンライン会見冒頭の「やっと」という言葉に、万感の思いがこもっていた。広島県出身で、サンフレッチェ広島ジュニアからジュニアユース、ユースと進んできた地元の生え抜き。トップチームへの昇格はならず、流通経済大での4年間を経てプロ入りを勝ち取った仙波が、開幕戦で先発出場し、あこがれていたエディオンスタジアム広島のピッチに立った。

 ただ、続けて「試合に勝てなかったのは悔しいです」と語った。午前中はピッチ全体が雪に覆われており、懸命の雪かきで雪の量は減ったものの、「雪でボールが止まらなかった」という悪コンディション。52分にはエリア内右サイドで相手DFを振り切り、プロ初シュートを放ったが右に外れ、「自分のプレーは全然出せていない。今日は反省しなければいけない」と課題を挙げた。

 具体的には「もっとボールに触ること」が必要だと感じている。周囲からパスを呼び込むことのほか、「ビビらず、そこ(良いポジション)に自信を持って立ち続けることをやらなければいけない」ことを今後のポイントに挙げた。

 とはいえ、やはり地元でのデビュー戦は感慨深い。「緊張よりも興奮、やっとここに立てたという気持ちが強かった」と振り返り、「観客席を見ると、紫でした。いつもアオさん(青山敏弘)たちは、こういう景色の中でプレーしているんだなと感じた」という。

 次の目標は出場するだけでなく。勝利に貢献すること。「サンフレッチェ広島は選手だけでなく、スタッフの方々や、サポーターの方々のおかげで成り立っている。その人たちのためにも勝利という形で恩返しして、結果で示していけたら」と決意を新たにしていた。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


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