2月19日の明治安田生命J1リーグ開幕戦で、サンフレッチェ広島とサガン鳥栖が対戦。ピッチに雪が残る寒さの中で行なわれた一戦は、どちらもチャンスで決め手を欠き、スコアレスドローで勝ち点1を分け合った。

上写真=雪が残るピッチでの開幕戦。勝ち点1を分け合った(写真◎J.LEAGUE)

■2022年2月19日 J1リーグ第1節(@Eスタ:観衆6,012人)
広島 0-0 鳥栖

・広島メンバー◎GK林卓人、DF野上結貴、荒木隼人、佐々木翔、MF藤井智也(56分:中野就斗)、青山敏弘(73分:川村拓夢)、塩谷司、柏好文、浅野雄也(56分:柴﨑晃誠)、仙波大志(87分:エゼキエウ)、FW鮎川峻(73分:ジュニオール・サントス)

・鳥栖メンバー◎GK朴一圭、DF島川俊郎(90+1分:藤原悠汰)、ファン・ソッコ、ジエゴ、MF飯野七聖(84分:佐藤響)、福田晃斗(68分:藤田直之)、小泉慶、岩崎悠斗、菊地泰智(68分:中野嘉大)、堀米勇輝(84分:原田亘)、FW垣田裕暉
 ※実際のポジションで表記

オレンジ色のボールで実施

 数日前から冷え込んでいた広島地方は、この日は午前中から大粒の雪が降り続け、公式記録で気温2・7度という寒さ。懸命の雪かきで何とか試合ができる状態にはなったが、それでもあちこちに雪が残っており、オレンジ色のボールが用意されて試合が始まった。

 足元が滑りやすく、ボールの動きも不規則になりがちなピッチコンディションの影響もあってか、立ち上がりはお互いにボールを持ってもリスクを避け、前線のスペースへのパスを選択することが多かった。その中で鳥栖は18分、CKのセカンドチャンスから、MF堀米のセンタリングをFW垣田がヘッドで合わせたが、上に外れて決まらない。

 これを機に鳥栖が主導権を握り、うまくボールを動かしてゴールに迫るが、広島守備陣が最後のところでシュートをブロックして防ぐ。狙いとする前線からのプレッシングが機能しない時間帯が続いた広島も、44分にCKを得ると、MF浅野のキックをDF野上がヘッドで合わせたが、クロスバーをかすめて上に外れ、両チーム得点なく前半を終えた。

 後半も鳥栖がボールを握って押し込む時間が長かったが、広島は崩されそうになっても最後のところで体を張り、容易にシュートを打たせない。70分に鳥栖は、GK朴一圭がゴール前を離れてポゼッションしていたところでパスが乱れ、広島MF塩谷が約30メートルの距離から左足で無人のゴールを狙ったものの、左に外れた。

 広島は74分にも、鳥栖DF島川からボールを奪ったFWジュニオール・サントスがドリブルで進み、GKと1対1の決定機を迎えたが、軽く浮かせた右足シュートは左へ。後半アディショナルタイムの90+2分には、右サイドをタイミング良く攻め上がってきたDF野上が、エリア外右サイドから左足シュートを放つも、前半のヘッド同様にクロスバーをかすめて決まらなかった。

 徳島も直後の90+3分にカウンターからチャンスを迎えたものの、エリア内中央からのFW垣田のシュートをDF野上がブロック。結局お互いに最後まで得点は生まれず、スコアレスドローに終わった。

 ボールを持たれる時間は長かったが決定機があった広島、うまくパスをつないで攻め込みながらも最終局面で崩し切れなかった鳥栖、どちらもチャンスで決め手を欠き、勝ち点1を分け合った。まだ入国できないミヒャエル・スキッベ監督に代わって指揮を執った広島の迫井深也ヘッドコーチは「序盤は相手にプレッシャーを掛けていったが、少しずつプレッシャーに行けなくなった。でも、よくゲームをコントロールしながら勝ち点1を取ったと思う」とコメント。今季就任して自身J1初采配でもあった鳥栖の川井健太監督は「勝ち点3を手にしたかったですが達成できず、非常に残念。ただ選手のパフォーマンスは良いものを見せてくれたし、もっともっと良くなると感じた」と今後を見据えていた。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


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