明治安田生命J1リーグは11月20日に第36節を迎え、大分トリニータが引き分け、ベガルタ仙台と横浜FCが敗れて、他会場の結果も合わせてこの3チームの降格が決まった。湘南ベルマーレ、清水エスパルス、徳島ヴォルディスは勝って残留への望みをつないだ。

上写真=横浜FCは神戸相手にゴールに迫ったが実らず、降格に(写真◎J.LEAGUE)

ベガルタ仙台 0-2 湘南ベルマーレ

 大きな注目を集めたのは、19位仙台と15位湘南の直接対決。最初にスコアを動かしたのが湘南だ。10分、左からの畑大雅のクロスが右にこぼれて岡本拓也が折り返すと、ウェリントンがヘッドでゴール右に送り込んで先制した。

 仙台に押し込まれながら、73分には3人を一気に交代させるカードを切ると、直後に追加点だ。74分、相手陣内で仙台の横パスがずれたところを岡本が拾ってそのまま持ち込み、きれいに右足を振り抜いて突き放した。このまま仙台の猛攻をはね返した湘南が、ユアテックスタジアムでの初勝利で貴重な勝ち点3を手にした。

 1時間後にキックオフした清水が広島に1-0で勝利を収めたため、仙台は残念ながら降格が決定した。

FC東京 0-2 徳島ヴォルティス

 同じくアウェーでうれしい勝ち点3をもぎ取ったのが、17位の徳島だ。監督交代後の初戦で燃える9位のFC東京を相手に自慢のパスサッカーで押し込むと、先制したのは42分だった。右サイドの宮代大聖が中央へ、藤田譲瑠チマがワンタッチで左へ送り、西谷和希が落とすと藤田が左足を振り、スライディングに来た東慶悟に当たってホップしてゴールに飛び込んだ。

 試合の流れを決定づけたのは、GK上福元直人だ。58分、ペナルティーエリア内でジエゴが足を高く上げたところに安部柊斗が飛び込んで頭部が接触し、FC東京にPKを与えてしまう。しかし、上福元は永井謙佑のキックを読み切って右に飛んで、しっかり懐に収めた。

 すると71分、渡辺剛のクリアをはね返したセカンドボールを鈴木徳真がダイレクトで裏へ、垣田裕暉がフリーで抜け出すと、右足でしっかりとたたいてゴール左に決めてみせた。このまま2-0で逃げ切って、10月3日の第31節サガン鳥栖戦以来の白星を手に。順位は17位と変わらないが、勝ち点を33に伸ばして残留圏まで勝ち点3差を維持し、残り2試合での逆転に挑む。

横浜FC 0-2 ヴィッセル神戸

 この2試合から1時間遅れの15時にキックオフした20位の横浜FCは、3位確保を狙う神戸を相手に開始早々に手痛い失点を食らった。アンドレス・イニエスタのスルーパスから大迫勇也に持ち込まれて強烈に決められたのが9分のこと。さらに30分にはイニエスタにPKを沈められ、早々に点差が開いた。

 しかしあきらめない横浜FCは後半に交代選手を次々に投入して、ゴールへと迫った。前半よりも多くのチャンスを作ったものの、それでもゴールは遠く、このまま0-2で敗戦。湘南、清水、徳島が勝利を収めたため、降格が決まった。

清水エスパルス 1-0 サンフレッチェ広島

 同じく15時キックオフの16位の清水は、10位の広島を迎えたホームゲーム。30分、鈴木義宜のロングスルーパスから鈴木唯人が右を抜けてシュート、左ポストに当たったボールを、ゴール前に詰めていたチアゴ・サンタナが決めて先制した。

 広島はここから何度もゴールに迫っていって、あわやのシーンも作ったが、清水の粘り勝ち。虎の子の1点をぎりぎりで守り抜いて、必死の勝ち点3を奪い取った。これで勝ち点を36として、残留ギリギリの16位を維持したまま残り2試合で逃げ切るつもりだ。

鹿島アントラーズ 0-0 大分トリニータ

 3位入りを目指す鹿島のホームに乗り込んだのが、18位の大分。前半から鹿島の攻撃を大分がはね返すという展開が続いた。最後まで粘り強く守ってゴールを許さずに、スコアレスドローに持ち込んで勝ち点1は手にした。しかし、湘南と清水が勝ったために残り2試合でも逆転できず、降格が決まった。

J1リーグ残留争い 今後の予定

順位チーム名勝ち点得失点差11月27日12月4日
15湘南36-4徳島G大阪
16清水36-19浦和C大阪
17徳島33-20湘南広島
※大分、仙台、横浜FCが降格

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