名古屋グランパスの柿谷曜一朗が29日、ルヴァンカップ決勝、セレッソ大阪戦を前に前日会見に臨んだ。柿谷自身はC大阪時代の2017年に聖杯を掲げているが、古巣との大一番を前に「名古屋でタイトルを獲りたい」と力強く語った。

上写真=前日会見に出席した柿谷曜一朗(写真◎J.LEAGUE)

本当にワクワクしています

 古巣と決勝で再会する未来は、柿谷自身も想像していなかったという。

「決勝が決まったときから、本当にワクワクしています。セレッソは僕が育った場所。名古屋に僕が来なかったら、このワクワクというか、経験はできなかった。すごく楽しみ」

 今季から名古屋に加入。セレッソ大阪育ちの柿谷は、並々ならぬ思いを持って移籍を決断した。ワクワクするのは、大舞台で古巣と戦える高揚感からだ。巡り合わせの不思議は感じても、感傷的な思いに浸ることはない。「僕の思いではなくて、関わるみんなのすべてで、このタイトルを獲りにいきたい気持ち」と強調する。「本当に自分たちは今年、いろんな貴重な経験をして、ACLももちろんですけど、チームが一つになってここまで戦ってきた。その結果として、こういった素晴らしい試合がたくさんできている。僕にとってセレッソ大阪というチームが相手だと少し意味は変わってくるかもしれないですけど、名古屋グランパスにとっても本当に(大事)」。チーム全員でクラブにとって初めてとなるルヴァンカップを勝ち取りたいと繰り返した。

 今週水曜日に行なわれた天皇杯準々決勝でも同じC大阪と対戦し、0-3で敗れている。柿谷は先発し、52分に交代した。当然、悔しさは今も胸にあるだろう。だが、ポジティブに考えれば、すぐにリベンジの機会がやってきたとも言える。「今回の試合は今回の試合だけなので。チーム全員で、全力でぶつかるだけ」と意気込んだ。

 C大阪時代の2017年にはキャプテンとしてルヴァンカップ優勝を経験し、クラブに初タイトルをもたらした経験を持つ。カップを掲げた経験者としても、名古屋にとって柿谷は重要な存在だろう。「(今のセレッソには)同じ舞台で優勝したメンバーもいれば、新しくセレッソ大阪に入って今回優勝をしたいと思っているメンバーもいる。ただセレッソにいた時のことを話すつもりはないので。僕は本当に明日の試合で、誰が出てもトロフィーを掲げて喜んでいるのは名古屋グランパスのみんなだ、という気持ちをもって今日1日を過ごしたいと思っています」。今は身も心もグランパスレッドに染め抜かれている。

「僕個人の思いは捨てて、名古屋グランパスの一員としてタイトルを獲りたい。その気持ちしかないですし、本当に、それに尽きる」

 キックオフは明日30日、13時5分。名古屋の柿谷がC大阪に立ちはだかる。


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