セレッソ大阪MF清武弘嗣が、4年ぶりのJリーグYBCルヴァンカップ制覇に意気込んでいる。前回2017年の優勝はクラブ初タイトルで、同シーズンは天皇杯も制した。クラブの未来も見据え、そのとき以来のタイトル獲得を目指す。

上写真=準決勝第2戦に勝って決勝進出を決め、清武も会心の表情。負傷明けの一戦で決勝への切符を勝ち取った(写真◎J.LEAGUE)

「星を1つ増やせるチャンス」

 8月28日の明治安田生命J1リーグ第28節で負傷し、右足関節靭帯損傷で全治4~5週間と診断された清武は、10月10日にホームで行なわれたルヴァンカップ準決勝第2戦・浦和レッズに交代出場して復帰。この試合を1-0で制したC大阪は、1-1で引き分けたアウェーでの第1戦と合わせて2試合合計で浦和を下し、決勝進出を決めている。

 試合後の心境を「まずは決勝に行けることが決まり、ホッとした気持ちが一番大きかった」と振り返った清武は、4年ぶりのファイナルについて「2017年にタイトルを取れているので、またあの舞台に戻りたいと思っていた」とコメント。「こういうチャンスで、必ず(タイトルを)取りたい」と意欲的に語った。
 
 前回の優勝は、ドイツやスペインのクラブでのプレーを経てC大阪に復帰した1年目だった。川崎フロンターレとの決勝は、どちらが勝ってもクラブ初タイトルという一戦で「すごくモチベーションも上がっていた。ここまで来たら絶対に取らないと、という気持ちも大きかった」と振り返る。2-0で勝利を収めたC大阪は、その後に天皇杯も制し、シーズン2冠を達成した。

 それ以来となるクラブ3つ目のタイトルを目指す今回の決勝を「僕だけでなく、セレッソ大阪にとって、タイトルはすごく大きな意味を持つと思う」と位置付けている。前回の優勝に貢献したFW杉本健勇、MF山口蛍などが移籍したことで「2017年を知っている選手たちが少なくなり、新しい選手たちが入ってきた。まだタイトルを取ったことがない選手たちがタイトルを取るのは、これからのサッカー人生でも、すごく大きなことになると思う」と強調。「そういう意味でも、つかみ取りたい。星を1つ増やせるチャンス」と意気込んだ。

 今季はシーズン中盤まで苦戦が続いたものの、8月25日のJ1第26節終了後にレヴィー・クルピ監督が契約解除となり、小菊昭雄コーチが新監督に就任してから状態が上向いている。清武が2010年に大分トリニータからの完全移籍で加入した当時、小菊監督はトップチームのコーチだった。「当初は試合に絡めないことが多く、その中で一番、選手に寄り添ってくれる人だった。そのときから小菊さんのために結果を残したいと思うようになった」と明かす。

 その上で「いま僕がここにいるのは、そういう時期に支えてくれる小菊さんという人がいたから。それで海外にも行けたと思うし、ここに帰ってくることもできた」と感謝。「小菊さんにタイトルを取ってほしい。たぶんチーム全員が思っていることなので、実現できたら」と決意を込めて語った。

 10月30日の決勝の相手、名古屋グランパスとは27日にも天皇杯準々決勝で対戦するため、異例の2連戦。昨季までチームメイトだったMF柿谷曜一朗、DF木本恭生がいるため「名古屋の攻撃の中心は確実に曜一朗で、そこを抑えない限り、攻撃は自由に回る。曜一朗もヤス(木本)も強い気持ちを持ってくると思うので、対戦するのが楽しみ」と、決戦の日を心待ちにしていた。


This article is a sponsored article by
''.