来年のAFCチャンピオンズリーグ出場権獲得を目指す浦和レッズ。出場権が与えられるリーグ3位以上、天皇杯優勝の両方の可能性を残して、シーズンのラストスパートに入る。前節のガンバ大阪戦では攻めに攻めたが1-1のドロー。それでもリカルド・ロドリゲス監督は「チャンスは作れている」と悲観していない。

上写真=G大阪戦では攻め続けながら1-1のドロー。柏戦で大量ゴールといきたい(写真◎Getty Images)

「新しいアイディアでアップデートしながら」

 改めて振り返っても、少し不思議な試合だった。

 浦和レッズがガンバ大阪のゴールへと圧倒的に攻め込みながら得点が奪えず、ようやくネットを揺らしたのはアディショナルタイムに入った90+1分。VARチェックを経て主審のオンフィールドレビューによって手にしたPKを、江坂任が決めている。ところが、その3分後にPKを与えて同点とされてしまう。その後も攻めて決定機を迎えるが、GK東口順昭に止められ、1-1で終わりを告げた。

 だから10月22日、柏レイソルとの「金J」ではいかにゴールを割るかが、このチームの行方を占うのではないか。なにより、あれだけチャンスは作っているのだ。それを確信につなげるにはゴールしかない。

「いいビルドアップがあればいいフィニッシュにつながります。そこはできていたのですが、ゴールにつながらなくて残念でした」

 リカルド・ロドリゲス監督の表情が悲観的すぎないのは、「チャンスがなければもっと心配するけれど、そこまではいけている」からだ。「細かなコンセプトがしっかりゴールにつながる用意をしたいと思っています」と、得点力不足解消への逆算はできている。

「ボックスに進入するメカニズムが必要です」がその答えだ。

「相手も分析して対策してきますから、サプライズ的な要素は常に必要です。新しいアイディアでチームをアップデートしながら進めたいと思っています。そこは私も好きな部分ですので、練習で実行していますし、相手が分析してきたとしても、チャンスを作り続けてフィニッシュまでいくことが大事です」

 G大阪戦では左サイドの攻撃が冴えて、サイドバックの山中亮輔とサイドハーフの汰木康也が中に外にと立ち位置を入れ替え、そこにフリーマンとして江坂任が絡み、後ろからはセンターバックのアレクサンダー・ショルツ、横からはボランチの柴戸海や平野佑一が加わって、厚みのある連続攻撃を仕掛けた。ここから今度は右サイドの攻撃も増やしつつ、リカルド・ロドリゲス監督の言う「サプライズ」をいかに加えていけるか。

 次の柏戦はそこがテーマになりそうだ。

「柏は誰がプレーするかによって特徴が変わるチームだと思います。プレーする選手を生かして、相手を止めるためにシステムを変えてくる印象です。鋭いカウンターがあって、ポゼッションはあまりせずに縦に速いプレーを仕掛けてきます。セットプレーも危険です。この前はエスパルスに勝っていますし、今回も簡単な試合にならないと思います。誰がプレーするかによって武器は変わってきますからね」

 そんな相手にも、ゴールへのルートを数多く用意して戦うだけだ。久々のゴールラッシュは見られるか。


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