2021年10月6日、JリーグYBCルヴァンカップ準決勝第1戦グが開催された。豊田スタジアムでは名古屋グランパス対FC東京が行なわれた。手に対し、相手のミスを逃さない名古屋は柿谷曜一朗が先制し、後半にも木本恭生が得点。FC東京もアディショナルタイム(AT)にアダイウトンが1点を返したが、名古屋もマテウスがネットを揺らし、3-1で勝利を収めた。

上写真=先制ゴールを挙げた柿谷曜一朗をチームメイトが祝福(写真◎J.LEAGUE)

■2021年10月6日 JリーグYBCルヴァンカップ準決勝第1戦(@豊田スタ/観衆7,778人)
名古屋 3-1 FC東京
得点:(名)柿谷曜一朗、木本恭生、マテウス
   (F)アダイウトン

・名古屋メンバー:GKランゲラック、DF成瀬竣平(55分:長澤和輝)、中谷進之介、キム・ミンテ、吉田豊、MF稲垣祥、木本恭生、マテウス、前田直輝(66分:ガブリエル・シャビエル)、相馬勇紀(55分:森下龍矢)、FW柿谷曜一朗(66分:金崎夢生)

・FC東京メンバー:GK波多野豪、DF中村拓海、森重真人、ブルーノ・ウヴィニ(55分:渡辺剛)、蓮川壮大、MF三田啓貴(55分:東慶悟)、青木拓矢、安部柊斗(76分:アダイウトン)、渡邊凌磨、FWディエゴ・オリヴェイラ(66分:田川亨介)、永井謙佑(76分:高萩洋次郎)

戦術的に整った両チームの素晴らしい試合

 名古屋の先制点は相手のミスを突く形で生まれた。マテウスがボックス右で蓮川との競り合いを制してボールを収めると、後方からサポートに来た稲垣を経由して、ゴール前にフリーで走り込んだ柿谷へ。開始17分に名古屋が先制した。

 戦前、両監督とも球際の攻防や攻守の切り替えが勝敗を分けるポイントになると話していたが、名古屋が競り合いを制して先制に成功。ただ、名古屋のフィッカデンティ監督が振り返った通り、「得点で試合後の流れが大きく変わることはなく」、互いにスペース消し合い、速攻を仕掛け合い、球際の攻防でボールを奪い合った。

 FC東京にもチャンスがなかわったけではない。前向きな守備から何度もゴールに迫ったが、名古屋はランゲラックがゴールマウスに立ちはだかり、失点を防いだ。すると69分、名古屋がワンチャンスをモノにする。右サイドでFKを得ると、G・シャビエルが蹴ったボールをボックス左でキム・ミンテが折り返し、木本が混戦の中でボールにいち早く反応。2点目を奪った。

 2-0と大きなリードを得た名古屋はしかし、そのまま試合を終えることができなかった。途中出場したFC東京のアダイウトンに、J1第32節の前回対戦と同様にゴールを許した。同じく途中出場の東が左へと展開し、ライン裏に抜け出したアダイウトンが独走。好守連発でFC東京のシュートを何度も防いでいたGKランゲラックの届かない場所へ蹴り込み、貴重なアウェーゴールを手にした。

 アディショナルタイムに刻んだ1点は、FC東京にとって大きなアウェーゴールに違いなかった。ところが、である。名古屋はこのまま試合を終えることをヨシとしなかった。残り時間が少ない中で、次の1点を取りにいく。相手に1点差に詰め寄られた1分後、突き放すゴールをスコアしてみせる。金崎が左サイド深い位置で吉田につなぐと、クロスを供給。ゴール正面で待っていたマテウスは冷静に左足を振り、再び2点のリードを奪って試合を終えた。

「戦術的に整った両チームが堅い試合をやった中で、ただ攻撃もしっかり意識したオープンな打ち合いになったところもあり、素晴らしい試合になったと思います。ただ、勝てたんですが、もう1回やる東京がどれだけ強いのか、ということもきょう戦って感じたので、しっかり準備したいと思います」

 フィッカデンティ監督は厳しい戦いをモノにした意味を語ると同時に、第2戦に向けて気を引き締めた。相手に決定機を与えたが、しかし粘り強い戦いで勝ち切った。次戦は0-1で敗れることになっても初の決勝進出が決まる。

 2ndレグに臨むにあたり、2-1と3-1では状況が大きく違う。2点のリードを得た名古屋は、初の決勝進出に向けて大きく一歩を踏み出した。


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