2021年9月18日、明治安田生命J1リーグ第29節が開催された。埼玉スタジアム2002では浦和レッズとセレッソ大阪が対戦。前半に江坂任、後半に汰木康也がゴールを挙げた浦和が、2-0で勝利を収め、ルヴァンカップ準決勝の前哨戦を制した。

上写真=先制ゴールを決めた浦和の江坂任(写真◎J.LEAGUE)

■2021年9月18日 明治安田生命J1リーグ第29節(@埼玉スタ/観衆4,887人)
浦和 2-0 C大阪
得点:(浦)江坂任、汰木康也

・浦和メンバー:GK西川周作、DF酒井宏樹、岩波拓也、アレクサンダー・ショルツ、明本考浩、MF関根貴大(70分:キャスパー・ユンカー)、平野佑一(64分:伊藤敦樹)、柴戸海、汰木康也(70分:大久保智明)、FW小泉佳穂(77分:田中達也)、江坂任

・C大阪メンバー:GKキム・ジンヒョン、DF松田陸、西尾隆矢、瀬古歩夢、丸橋祐介、MF山田寛人(62分:坂元達裕)、奥埜博亮(77分:原川力)、藤田直之、乾貴士(62分:中島元彦)、FW西川潤(62分:大久保嘉人)、加藤陸次樹(62分:アダム・タガート)

ルヴァンカップ準決勝の前哨戦

 10月6日(&10日)のルヴァンカップ準決勝と同じカードということでも注目された一戦。先にネットを揺らしたのは、浦和だった。前半10分のこと。ボランチの平野が右サイドから内側に入っていた関根にパスを送ると、関根はすぐさま前を向き、センターサークルの右外あたりから斜めに鋭いスルーパスを送った。

 C大阪の2センターバックの間を走っていた小泉は、そのボールに関与せず、スルー。その背後で右CBの西尾と右サイドバックの松田陸の間を走っていた江坂にボールが通った。江坂は走りながらもしっかりボールをコントロールしてシュートを放ち、見事にネットを揺らしてみせる。平野が起点となり、複数人が絡んで生まれたゴール。浦和の選手たちは瞬時に同じ絵を描き、それを実践して先制に成功した。

 C大阪も素早い切り替えから何度か相手ゴールに迫ったが、浦和の守りを崩すには至らない。一方で浦和は60分に欲しかった追加点を記録してみせた。CB岩波のロングボールを相手DFの背後で受けた汰木が、倒れ込みながらシュート。キム・ジンヒョンを破り、2点にリードを広げた。

 ボールの受け所とつなぎ所を選手が共有する浦和は、スムーズなボール回しと素早い切り替えでC大阪につけ入るスキを与えない。選手が代わってもリズムを崩すことはなく、伊藤、ユンカーらが最後までゴールを果敢に狙いつつ、時計の針を進めていった。C大阪も選手交代で反撃に出たいところだったが、最後までペースをつかむことができず。結局試合は2-0のまま決着することになった。

「すごく良い入りできた試合だったと思います。江坂のゴールはそれまでの過程が良かったし、良いゴールが取れたと思います。前半はそれだけではなく、ディフェンスでもいいプレスを前からかけて、高い位置で守れたと思います。後半は汰木が貴重な点を取ってくれて(相手に)プレッシャーを与えられたと思います。守備も引き続き、前から追えていましたし、3つ4つゴールを取れていてもおかしくない、それぐらいのチャンスを作れていた。今後の得失点差のことを考えると、もっと点を決めたかったところですが、ただここまで自分たちの積み重ねてきたことを考えれば、非常にいい状態とだと思うので、このまま積み重ねていって次の試合に向かえれば。今回のパフォーマンスとプレーの質には満足しています」

 ルヴァンカップ準決勝の前哨戦は、チーム完成度で上回る浦和に軍配が上がった。浦和のリカルド・ロドリゲス監督も、積み重ねてきたことが結果につながっていると満足感を口にした。これで浦和はリーグ戦で6戦負けなし(カップ戦を含めれば9戦負けなし)。しかもリーグ戦は5戦連続完封勝利。今、浦和は攻守ががっちりとかみ合い、チームとしてうまく回り始めている。

取材◎佐藤 景


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