FC東京の長谷川健太監督がJ1第26節のベガルタ仙台戦を前にオンラインで取材に応じた。前節、ガンバ大阪とスコアレスドローだったことを踏まえ、攻撃面のブラッシュアップをしっかり図って、敵地から勝ち点を持ち帰るつもりだ。

上写真=仙台戦に向けてトレーニングする長谷川健太監督(写真◎FC東京)

足元で受けるタイプにありがちな状況が散見

 前節のガンバ大阪戦は無失点で試合を終え、守備面で収穫を得るゲームになった。選手間の距離がよく、組織立った守り、シュートを打たれたものの、しっかりと対応できた印象だ。長谷川監督も我慢強く守れたことを評価した。

 一方で、無得点に終わった攻撃面については課題も見えた。シュート機会がなかったというわけではなく、公式記録でも12本のシュートを放っているものの、ネットを揺らすことができなかった。指揮官は「ゴール前の人数」について言及。クロスに飛び込む「数」が足りなかったと振り返った。

「選手の意識の問題だと思います。公式記録と(独自の)集計は若干違うと思いますが、前回はシュート数も15本くらいは打っている。シュートの意識はだいぶ出来てきていると思います。あとはクロスの上がる本数やタイミング。ボールを足元で受けたがる選手が前線に多い場合にありがちなんですが、ゴール前でクロスに入っていくよりも足元で受けて、もうちょっと自分で、というタイプの選手が多いと。それは良い面もありますが、時としてなかなか密集したところに入っていけないということにもなる」

 もちろんケースバイケースだが、G大阪戦に関しては、ゴール前に飛び込む人数が足りなかった。

「クロス上がるタイミングで(ゴール前の受け手が)1枚ということも多かった。最低でも2枚、3枚くらい人数をかけないと得点につながらない。クロスに入る仕留めの部分と作りの部分のバランスというのは年間を通して調整していければいけないと思いますが、前回の試合は、作りの部分に人をかけすぎて、入っていくことが少なかった。点の取り方はショートカウンターであったり、中央でのスルーパスであったりと、色々あるにせよ、サッカーの王道であるクロスからの迫力、というところをもっともっと出していかないと点は取れない。仙台戦もそういうところがポイントになるのかと思っています」

 次戦の仙台戦ではG大阪戦で足りなかったゴール前の迫力を求めたいと指揮官は語った。24節の札幌戦は常に先行する中で、状況判断という点でミスも出て、逆転負けを喫することになった。しかし続くG大阪戦では反省を生かし、「攻撃を仕掛けるときと、しっかり動かすときと、後半の頭なんかはオープンな展開になりかけていたんですが、自分たちのバランスを取り戻しながら、辛抱強く攻撃できたと思っています」と、状況に応じた選択に関してある程度、修正できたという。仙台戦ではゴール前の迫力を出すということを意識して臨むことになる。

「やはりアウェーゲームは非常に難しい試合展開になります。辛抱強く我慢強く戦って、相手のスキを突けるかどうかが大きなポイントになると思っています」

 上位とのポイント差を詰めてさらに上へと順位をあげるか、それとも10位以下へと後退するか。この先の戦いを見据えても、9位につけるFC東京にとって仙台戦は重要な一戦となりそうだ。


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