8月21日に行われた明治安田生命J1リーグ第25節で横浜FMがまたも5ゴールを奪った。ベガルタ仙台を迎えた一戦で前半を1-0で折り返したが、後半に4ゴール。これで3連勝とし、首位の川崎フロンターレが引き分けたために、ついに勝ち点差を4とした。

上写真=レオ・セアラ(右)がエウベルとゴールを祝福。前節の2点に続くハットトリックで大勝の主役になった(写真◎J.LEAGUE)

■2021年8月21日 明治安田生命J1リーグ第25節(@ニッパツ/観衆4,857人)
横浜FM 5-0 仙台
得点者:(横)レオ・セアラ3、マルコス・ジュニオール、天野純

画像: ■2021年8月21日 明治安田生命J1リーグ第25節(@ニッパツ/観衆4,857人) 横浜FM 5-0 仙台 得点者:(横)レオ・セアラ3、マルコス・ジュニオール、天野純

「2点目が痛かった」と手倉森監督

 またも5ゴール! 横浜F・マリノスが前節に続く大量ゴールで余裕の3連勝だ。

 ベガルタ仙台から奪った先制ゴール自体は、やや力技だったかもしれない。26分、左からのマルコス・ジュニオールのクロスをレオ・セアラが胸で落とし、小池龍太が相手と競り合いながら触ったボールが空中へ。なんでもないボールのように見えたが、DFアピアタウィア久が競りきれず、飛び出してきたGKヤクブ・スウォビィクも触れずにレオ・セアラがヘッドで流し込んだ。

 逆に言えば、横浜FMにとってこれがゴールにつながったのは大きかった。それ以外でも圧倒的に攻めて、何度もビッグシーンを作りながら、ゴールネットを揺らすまではいかなかったからだ。

 後半は開始から仙台が見違えるように前への圧力を強めてボールを奪いに出る。しかし長くは続かず、横浜FMが披露したわずか8分間で3つのゴールショーによってすべてが霞んでしまった。

 62分、右サイドのスローインから最後はレオ・セアラが目の覚めるような強烈なミドルシュートを叩き込めば、仙台が3人を代えて反撃に出ようとした直後の67分には、その仙台のつなぎのミスを水沼宏太が奪ってレオ・セアラがマルコス・ジュニオールに渡し、難なく決めてあっという間に3-0。すると70分にマルコス・ジュニオールが中盤からスルーパスを流し込み、抜け出したレオ・セアラがGKとの1対1を落ち着いて決めてハットトリックを達成した。

 さらに強さを見せたのが、アディショナルタイムだった。左で細かくボールを動かして相手を集めておいてから、ボランチに回っていた和田拓也が右裏の松原健にスルーパス、折り返しを天野純がダイレクトで蹴り込んで、5-0としたのだ。交代選手がそれぞれに役割を果たしつつ、先発メンバーと同じように主導権を渡すことなく最後までゴールを狙って決めきる。そこに横浜FMの強さがにじみ出た。

 ケヴィン・マスカット監督は率直に大勝を称えた。「楽しくエキサイティングなサッカーを見せるんだと選手一人一人が意識した」ことを何より評価した。「来ていただいたお客さんたちは気持ちよく帰れると思います。エンターテインメント性の多いサッカーができたと思います」。首位の川崎フロンターレがサンフレッチェ広島に引き分けたため、勝ち点差は4に縮まった。

 仙台は右の中原彰吾、左の関口訓充とサイドハーフから中央の斜めのパスで活路を見出そうとしたが、なかなか合わずに試合を動かせず。ミス絡みでの失点が痛く、「ロースコアでいって焦れずに相手を焦らしていけば、勝機はある」という手倉森誠監督の狙いが崩れた「2点目が痛かった」と振り返った。


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