横浜F・マリノスがパワーアップして帰ってくる。中断期間中に宮崎で1週間、キャンプを張って、新戦力を加えて攻撃サッカーを組み立ててきた。エウベルはキャンプ中に一時、別メニューもあったようだが、いまは調子は右肩上がり。真夏の連戦に駆け回る意欲たっぷりだ。

上写真=エウベルはここまで19試合出場で3得点。さらに貪欲に狙っていく(写真◎J.LEAGUE)

「スタメンだろうと途中出場だろうと」

 ケヴィン・マスカット新監督を迎え、宮市亮、杉本健勇らの新戦力が加わり、チームを去った選手もいて、シーズン途中の「再結成」となった横浜F・マリノス。7月23日から30日には宮崎でキャンプを行い、マスカット監督の合流前だが改めてさまざまな面から結束を高めた。

 東京オリンピックの中断期間を終えてJ1リーグが一斉に再開するのは8月9日だが、横浜FMは一足早く6日にガンバ大阪との第6節からリスタート。そこから9日の第23節清水エスパルス戦、12日の第18節名古屋グランパス戦、15日の第24節大分トリニータ戦と中2日の4連戦が待ち受ける。そのあとも21日の第25節ベガルタ仙台戦、25日の第26節サガン鳥栖戦、28日の第27節鹿島アントラーズ戦と連戦が控えている。8月に7試合と過酷だ。

 宮崎から横浜に戻ってからはその連戦に向けての調整が進むが、エウベルがフィットネスを取り戻しつつあるのは大きいだろう。宮崎キャンプでは一時、離脱したこともあったというが、徐々に回復している。

「全体的にすごくいい準備期間になって、とてもいいキャンプでした。練習から外れたときはありましたけど、いまはコンディションはいいし気持ちよくプレーできています」

 アンジェ・ポステコグルー前監督が積み上げた攻撃的な思想は、松永英機監督、そしてマスカット監督へと引き継がれていく。だから、快足自慢のエウベルの役割も変わらないだろう。ハードワークとゴール。そこに加える、この人らしい献身性。

「準備はできています。(G大阪戦でも)メンバーには入っていきたい気持ちですし、スタメンだろうと途中出場だろうと、ベストを尽くして勝利に貢献したいと思っています」

「今月はハードなスケジュールなので、総合力が大事になってきます。全員が準備しないといけないし、誰が出てもマリノスのサッカーをすることが大事です」

 その視界には、絶対王者の姿をとらえている。勝ち点58で首位をひた走る川崎フロンターレ。横浜FMは2位だが12ポイントの差があって、しかし消化試合数が2試合少ない。その分をともに勝利で換算すれば6ポイント差に詰め寄る計算になる。そんな皮算用を現実のものにするためにも、ハードな真夏の連戦はビッグチャンスなのだ。

「連戦ですけど、チャンスととらえています。この連戦でっしっかり勝利を収めてフロンターレのあとについていき、さらには超えるつもりでやっていきたいと思っています」

 パワーアップしたエウベルと横浜FMが連戦連勝で勢いを得れば、間違いなくJ1は盛り上がっていく。


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