大きなインパクトの残る移籍が実現した。8月2日、サガン鳥栖のMF松岡大起がシーズン途中に完全移籍で清水エスパルスに加わることが両クラブから発表された。鳥栖の大黒柱としてアグレッシブなプレーで見る者を熱くしてきた20歳が、新天地へ覚悟の移籍だ。

上写真=鳥栖の大黒柱、松岡大起が清水へ移籍。金明輝監督(右)への熱い思いもメッセージに込めた(写真◎J.LEAGUE)

「決断に至るまで、生きてきた中で一番悩みました」

 清水エスパルスが大きな戦力の獲得に成功した。8月2日、サガン鳥栖で大活躍中の20歳の松岡大起を迎え入れることを明らかにした。

「こんにちは。 清水エスパルスのファン、 サポーターの皆様、 サガン鳥栖から来ました松岡大起です。 このタイミングでの加入になりましたが、 やってきたことや学んだことを自分らしく全力で表現します。 これから清水エスパルスの為に戦います! また多くの方々に感動を与えます! 応援よろしくお願いします!」

 クラブを通して新天地のファン・サポーターに呼びかけた松岡は、今季も鳥栖で主力中の主力で、ボランチとして、あるいはアンカーとして21試合に出場したすべてが先発出場。それだけに、4位のチームから14位のチームへシーズン途中で完全移籍、という強烈なインパクトを残しての移籍となった。

 鳥栖のアカデミー出身で、トップチームで花開いた生え抜きだけに、クラブへの思いは強い。熱いメッセージを最後に残している。

「こんにちは。松岡大起です。
 いつも温かく、心強いご声援ありがとうございます。毎試合、選手1人1人の心の支えとなっています。
 急ではありますが、私、松岡大起は清水エスパルスに移籍する事を報告させて頂きます。
 この移籍を考え、決断に至るまで、生きてきた中で一番悩みました。
 評価されているはずのポジティブな悩みなのに、毎日のルーティンをする中で、勝手に涙が出てきたり、口の中にたくさん口内炎ができたり、寝ているはずなのに、寝た気がしなかったり、目を動かす度に眼球が痛くなったりもしました。
 正直、今のサガン鳥栖なら、リーグ優勝を狙う事も出来るし、ACLを目指す事も出来ます。
 シーズンが終わってからでも遅くは無いのでは? と何度も自分自身に問いかけました。
 しかし、海外で活躍する為、自分の夢を叶える為、更に自分自身を奮い立たせ、新たな環境でプレーしたいという強い想いが、常に頭の中にあり続けました。
 選手、監督、コーチングスタッフ、トレーナー、スポンサー、ファンサポーター、サガン鳥栖に関わる全ての皆様と共に、Jリーグ優勝やACLを目指したかった想いはすごく強いです。それでも自分自身の夢や目標を1番に考えた時、新たな環境で厳しいチャレンジをしたいという気持ちが抑えられず、今回の移籍の決断に至りました。
 今の自分があるのは、12年間もの長い間、成長を見守ってくれた「ソレッソ熊本」の皆様。そして、サッカー選手として、1人の人間として、ユースを合わせ5年間、大きく成長の機会を与えて頂いた、サガン鳥栖関係者の皆様へは感謝しかありません。そして、どんな時でもサポートしてくれた両親にも感謝してます。本来であれば選手、スタッフ、トレーナー、ファンサポーター、自分の成長に関わって頂いた方、応援してくれてる全ての方に想いや御礼を1人1人に伝えたい所ですが、それは難しいので、この場を借りて伝えさせて頂きました。
 正直、この文を読んで頂き、気持ちを理解してもらいたいのですが、すべての方に理解してもらえない事もわかります。将来、この決断を理解して頂けるよう、1人の人間として、行動、言動で示し、またプロサッカー選手として結果で表現していきます。
 チームは変わってもサガン鳥栖は自分自身の心の中にあります。
 これから先もずっと、僕は変わらずサガン鳥栖が大好きです。
 また、スタジアムで会いましょう。

 最後に明輝さんへ
 明輝さんが居たから、今の自分があります。
 どんな時も明輝さんは常に声をかけてくれました。
 プレーがうまく行かず、悩んでいる時に声をかけてくださいました。
 プレーにおごりがあった時も強く声をかけてくださいました。
 どんな事も僕の為を思って言って頂いた言葉で、すべてが僕にとって最高の思い出です。
 明輝さんは僕にとって最高の監督です。また必ず、成長した姿で会いに行きます。
 本当にお世話になりました。ありがとうございました」

松岡大起(まつおか・だいき)
■ポジション:MF
■背番号:33
■出身地:熊本県
■生年月日:2001年6月1日
■身長/体重:170cm/65kg
■利き足:右
■経歴:ソレッソ熊本U-12 - ソレッソ熊本U-15 - サガン鳥栖U-18 - サガン鳥栖


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