AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループGで5勝1分け、首位通過を果たした名古屋グランパスが、無事に日本に帰ってきた。厳しい環境で過ごした日々でもしっかりと結果を残すことができて、マッシモ・フィッカデンティ監督はチーム全員で戦い抜いた成果を語った。

上写真=タイでは厳しい環境の中、フィッカデンティ監督は5勝1分けの首位突破に導いた(写真◎2021 Asian Football Confederation)

「本当にギリギリのところでかろうじて勝って」

「久々にグランパスというクラブがACLに出て1位で突破しました。それ以上の結果はないですから、しっかり勝ち抜いたと思います。あらゆる面で、これ以上悪い環境でサッカーはできるかという中で、全員でやりきれたのではないかなと思います」

 中2日の6試合。高温多湿。試合中に襲う豪雨。日に日に凹凸が激しくなるピッチ。コロナ禍のバブルでの厳しい生活制限。挙げればきりがない。それでも勝ったことが、何よりの果実だ。

「結果が出ると欲張って、あれもこれもという気持ちになるかもしれないけれど、本当にギリギリのところでかろうじて勝ってやってきています」

 あらゆる意味において激戦だった。

「まったく日本でサッカーをやるのとは違う環境で、さまざまな敵に対してどうサッカーしなければいけないかを試合ごとにガラッと変えて準備しなければいけませんでした。頭の中で準備していてもグラウンドでのイメージを持たないと、ボールが思ったとおりに動いてくれないグラウンドコンディションだったので、修正を続けながら、いいプレーをしていると見ている人に映るようにグラウンドで表現できたことは重要なのではないかと思います」

 苦しさを表に出さないで勝つのは、まさに勝者の戦いぶりだ。ピッチの上では多くの選手を起用したり、組み合わせを変えて乗り切ったり、4-2-3-1という立ち位置だけではなく中盤に変化を加えて4-3-3で戦う場面もあった。

「より明確に見えた部分があったかもしれないし、それ以外でもいろいろと落とし込んでゲームの中でチャレンジしていました。それがチームとしていい方向に出ているところもあります。今季はまだ試合がありますから、そこで出していければと考えています」

 ただ、帰国して1週間で天皇杯3回戦のファジアーノ岡山戦があって、そこから中2日でJ1第20節のサガン鳥栖戦を戦わなければいけない「過密日程の継続」については、選手を擁護する。

「試合ではベストを尽くすと言うしかないですね。はっきり言って、選手が気の毒でおかしいよと」


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